ポルシェ910レストア その1 汚れ落とし

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先日の柏崎の展示会で、グッスマの皆さんと一緒にやってきたZR-1さんからこんなものをいただいてしまいました。

ポルシェ910のレジンキット(1/24)です! 

ポルシェ910はタミヤの1/12や1/18、あるいはナガノの1/20はあるんですが、肝心の1/24ではキットに恵まれていないんですよね。だからものすごく嬉しいです。

なるべく早い機会に作ってみたいです。

私にとってポルシェ910は特別の存在。今から40年前、私が高校生の時にタミヤが開催した模型コンテストに入選した車でもあるからです。

あのことがあったから今も自動車プラモを作っていると言っても過言ではありません。

当時作ったプラモはほとんど処分してしまったけど、この完成品だけは捨てずに取っておいたんです。

でも40年経ってしまうと状況はこの通り。

タイヤなどはこんなになっていますし、いくつかの部品も自己崩壊しています。
ゴムタイヤを外して置いていたらこうなりました。見事です、感動です!
苦労したドアヒンジもこんな状況に。

このまま朽ち果てていくのを見守るのもいいけど、1/24のレジンキットを作る前に、まずはこいつのレストアをしたくなりました。

また私が生まれて初めて作ったプラモはニチモの伊号潜水艦なんですが、その日が1961年の8月17日だってことも(小学二年の夏休みの絵日記で)わかっているんです。

つまり今年はプラモ制作50年って節目の年でもあるわけだ。それにもかこつけて記念レストア、行っちゃいます。

レストア用のキットはこのように二つ確保しています。

右は最初の再販キット(2600円・・・残念ながらモーターライズ機能はオミット)、左は2001年になってからの2回目の再販キット(7500円)です。

 

ぱっと見て気づくのは、最初の再販キットの方はタイヤなどがブリスターパックに入っていたり、ボディーもドイツ国旗色の紙ケースに収められていること。

こういうところの演出が「デラックスキットを買ったぞ〜」とワクワクさせるのですが・・・、

こちら二回目の再販キットのやる気のなさは何としたことでしょう。

おそらく印刷版などを処分してしまって、再販のために一から起せなかったからなんでしょうけど、まあ残念なことには間違いないです。

でも私には関係ない。このキットはタイヤや一部のパーツの供給用になりますから。

え? 古い方からパーツを取らないのかって・・・。

それは無理ってもので・・・。
では作業に入ります。

まずはボディーの汚れ落とし。黄色く汚れているボディーを石鹸水で洗ってみたら・・・、おお見事に白さが戻ってきました。

でも深くこびりついた汚れは完全には取れません。これに関しては少しコンパウンド(粗目)をかけました。

40年前のテクニック紹介  失敗をリカバリーしようと、研ぎ出しをしていたの巻

実はこのキットを作った時のこと、塗装に失敗して表面がブツブツになって困った挙句、金属磨き用のコンパウンドを探してボディーを磨いていたんです。そうしたら妙に表面がきれいになって、コンテストでも「塗装の仕上げは抜群」なんて褒められた。

早い話が怪我の功名ってわけですが、それって要するに「研ぎ出し」ですよね。

今は一般的に行われている「研ぎ出し」ですが、それを偶然にも40年前にやっていた私って、もしかしたらすごいかも。

 

壊れていたドアの部分も補修してタッチアップ。

この作業の影響でデカールが一部欠けてしまいましたが、ここは新たなデカールを貼ることなく、タッチアップでごまかす予定です。

レストアの目的は、極力当時の完成状態に戻すこと。新たな素材はなるべく使わずにやった方が意味があるかなと思ってます。

おおむねこんな感じになりました。
ドアヒンジはもう一回位置調整して接着しました。

この後また若干の補修をする予定です。

続いてはエンジン部分です。

当時の1/12はモーターライズ。当然このキットにもモーターが仕込んであって、完成時には走行できていたんですが、今は全く動きません。

そこでエンジンからギヤーボックスを取り出してモーターをチェックしたら、モーター自身が回らない。

でも分解してコミュテーターの汚れを取ったら見事に復活。

ちなみにこのFA-13は日本製ですよー。
あらためてギヤーボックスに組んでみましょう。

 

見事に回ります。流石メイド・イン・ジャパン。

ポルシェ910レストア その1 汚れ落とし

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