走れ!カーモデル

動きで選ぶカーモデル
今度はモーターライズのカーモデルの話に変わります。飛行機、ゼンマイ、戦車と来て今度は車・・。節操がないと言えばそれまでですが、子供のことですから、面白そうなプラモは何でも作っていくわけです。もちろん私の基準は「遊べること」ですけど。
タミヤのジャガーEタイプ
I963年発売のジャガーEタイプ、購入の動機はカムにより自在な動きをすることにありました。箱絵には魅力的な説明が図解してあったのです。

 

完成後はリアのトランクを開けて4種類のカムを取り替えられます。

●28番のカムが直線用です。となると、29番は8の字、31番は多角形、30番は、んーー。


この車、発想は良いのですが、遊びに使うものとして合格点はつけられませんでした。小学4年の私には手に余るレベルだったかもしれないが・・。

とにかくその答えは山田のランドクルーザーと比べることでハッキリさせましょう。

山田のランドクルーザー (昭和38年ごろ製作)
このサイトで山田模型を登場させるのは初めてですが、私は山田の模型が大好きでした。精密さで言えば他にも優れた会社はあったかも知れませんでしたが、山田の模型はこと遊びの面から言えば、子供の期待を裏切ることはなかったと思います。

 

 

そこでこのランドクルーザー(取扱説明書)ですが、これもカムを使いUターン走行や多角形走行を行うことの出来るモデルです。何より素晴らしかったのは、非常にスムーズに動いた点と、ちょっとしたクラッシュにへこたれない丈夫さです。

 

 

 

 

ねじを緩め、調節ダイヤルを右にいっぱい回すとカムは円になり、このとき車は直進します。

左にいっぱい回すと、車は270度ターンをします。後は自分で調節して遊べば良いわけです。

 

 

両 車 の 比 較

タミヤの場合 山田の場合
タミヤは後輪車軸にプラスチックの部品を打ち込み、その後ホイールを接着します。

強度的には弱い方法です。

この図は車体裏側を後ろから眺めたもの。モーターがエンジンルームにあり、センターシャフトで動力を後輪車軸に伝えていることが判ります。

模型とは言え、実車の構造を再現しています。

前輪のシャフトはナックルと同時に成形されたプラスチックです。またキングピンが細く、何度か走ると壊れました。 シャフトは金属、タイヤはホイールカバー以外はソリッドのゴムです。ナックルのキングピンも太く、これにより組み立て中や走行中に簡単に壊れたりしません。

スケール感が・・、と言われればそれまでですが。

モーターもマブチ02です。このモーターは購入当時としてもやや古い部類に属し、いかにも時代を感じさせました。
子供はディスプレーなんぞは作りやしません。モーターライズかゼンマイ動力しか考えられません。もちろんプラモはおもちゃとは違いますが、実車の持っている魅力を小さいボディーに再現できたものは、模型と言えます。ランドクルーザーは実車のタフさと走行性を素晴らしいレベルで再現し、プラモ設計者の腕を如何なく発揮した傑作プラモだったと思います。
小暮のホンダS500(昭和38年ごろ製作)
私が気に入っているプラモをもうひとつ。それは小暮模型製作所の製品(取扱説明書)です。小暮模型はどちらかと言えばマニアックな作り方をする会社で、例えばロボットモデルにしても「サイボーグ」などと言う名前で(見た目はどう見ても鉄人28号風のロボットですが)、ひざを曲げて歩く魅力的な作品が思い出されます。

さてこのS500、何とサスペンション付!

フロントはコイルサス、リヤはリーフと言う本格的なもので、モーターとセンターシャフトはゴムチューブでつないでいるなど、1/24の小さなボディーにかなり本格的なメカを積んでいます。現在のラジコン(3Pサスカー)も真っ青ですね。なかなか作り応えがありました。

直進、または旋回するだけでしたが、畳の上などで走らせますと、細かい段差を拾い、サスペンションが動くのが良くわかりました。

 

 

私は現在ラジコン・プラモともカーモデルが中心ですが、小学校当事はあまり車の方はやっていませんでした。

でもやはり動きにこだわる癖は昔も変わらなかったようです。