そういう風にアニメを見てきたものですから、私にとって宮崎アニメは東映動画の延長って意識が強いんですね。
今はこうやって(VHS→レーザーディスク→DVD)家で昔のアニメを見ることができます。でも映画ってのは公開時に映画館で見なければ語れない部分ってのがあると思いますねー。
例えば「となりのトトロ(1988年)」。
これは「火垂るの墓」と同時上映されましたが、その公開時の様子が『ウィキペディア(Wikipedia)』にも書いてあります(↓)。
『となりのトトロ』のような楽しいアニメを見ようと映画館を訪れ、楽しいトトロを見た後に『火垂るの墓』を見て、衝撃を受ける、涙が止まらない、茫然自失で席から立ち上がれない観客が続出したという
はい、まさに私もその「地獄絵図」を体験した一人です。
「トトロ」は良かったんですよ。映画館にはお母さんと子供連れが多かったのですが、観客は大人も子供も全員が画面にずっと釘付け。そして後半、トトロが猫バスを呼び、サツキがこれに乗ってメイを探しに行くあたりはもう大盛り上がり。観客の心が一つになったのを感じました。
で、その次が「火垂るの墓」。この映画の意味を小さな子供がわかるわけもなく、飽きて席を立ち通路を走り回る小さい子供がいるかと思えば、大人はほとんどが涙を流し嗚咽するという、まさに目を覆わんばかりの惨状が目の前に広がったのです。
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