ロータス49B(タミヤ 1/12)の制作 その9 最終仕上げ

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(2022/5/25)

静岡の展示会に参加していたため、二週間ぶりの更新です。

ロータス49Bのブレーキディスク、キットは49そのままのベンチレーテッドですが、実車の49Bはソリッドディスク。

見た目はベンチレーテッドの方がかっこいいのでそのまま作りましたが、模型仲間から突っ込みが入ってしまうとやり直すしかない。

エッチングパーツを曲げたらアウトですので、慎重に・・・。

こんな風になりました。

キャリパーの形状も実車と相当違うみたいですが、ここはスルーします。

フロントセクションの組み立てと塗装を行いました。
何か妙に「きれい」だなあ。

静岡の展示会では色々な人の作品を見ていますが、エンジンや内部セクションが上手にウェザリングされているものは、やはりリアルです。

私もそういう方向でやってみたいんですが、汚くなるのが怖くてなかなか勇気が出ない。

逆に私の作品に対して「清潔感がある」と評価してくれる人もいる。

落としどころが難しいです。

 

ボディーの研ぎ出し終了。
スポイラーなんかピカピカですぜ。

これでいいのかとも思いますが、好みとしては「リアル」方向よりも「きれい」方向なので、このまま行きます。

ドライバーフィギュアのスーツも今回は陰影をつけないでおこうかな。

ボディーはクリアーパーツを研ぎ出して、シートベルトをボディーに止めてみました。
かなり無理っぽい取り付け方法ですが、実車もこうなんです。
こんな工具を手に入れました。

彫刻刀ではありません。特殊刃物です。

刃先はこんな感じ。
反対側はこう。

普通の彫刻刀とは逆ですね。

地元の彫刻師さんが、鉄道模型(紙製)の窓や扉を抜くのための刃物として手作りしているものです。何やら著名なモデラーさん(※)からの打診がきっかけとか。

※ 調べたら、鉄道模型の世界では「神」と言われるほどの人らしい

マニアックな工具ですが、その方面から結構途切れずに注文が入るそうですよ。

私も薄いプラ板を加工して自作パーツを作る時などに重宝しそうです。

また、マスキングテープのエッジをR形状に切る時にも使えます。

右は以前作ったフジミの1/24スカイラインですが、こういう角を丸める作業はなかなか面倒です。

今回はR1.0をここに使ってみました。

とてもきれいな仕上がり。

上手く行ったので、さらに小さいR0.5やR0.75も注文しました。

小さいものほど作るのが大変だそうです。そりゃそうだろう。

 

(彫刻師さんのサイトを紹介したいんですが、現在ご本業が忙しいようなので、様子を見て判断しますね)

 

(2022/06/02)

最後の追い込みです。

フロントはこんな感じでほぼ完成。

フロントノースは上下に分割されているので、上半分を取り付ける際、実車ではトグルラッチ(パッチン錠)を使っています。

2015年再販キットにはこのようなエッチングパーツが入っていますが、立体感に乏しくて気に入らない。

 

そこで洋白帯や洋白線でこんなのを作りました。

本当は実際に可動するようにしたかったんですが、強度的にも難しいので諦めました。

こんな感じ。
キットのエッチングパーツよりも良くなったと思う。
ドライバーの手袋、試しに黒っぽく塗ってみましたが、即行却下。
コックピットのキモはメーター裏のごちゃごちゃした配線なので、手袋は極力目立たない方が良いと考えました。
リアセクションもほぼ終了。

完成度ですが、正直言って100%満足はしていません。

先日、3年ぶりに静岡の展示会に行き色んな人の作品を見ましたが、全体水準が上がったことに少なからずショックを受けました。

私も日々進化していると信じたいが、帰ってからあたらめて作業中の49Bを眺めると、

「あそこは本当はこうしたかった、ここはもっとちゃんとやれば良かった」

と悔いが残る部分が多いんですね。

 

でもそこをやろうとしたらいつまで経っても完成しない。

50年以上前のモーターライズキットがベースってこともありますが、今回はこれで・・・。

何だかんだと言っても頑張ったエンジン回り。
スポイラーを乗せるとほとんど見えなくなってしまう弱点をどうしようか。

これは展示方法で何とかするしかない。

貰い物のタオルの箱を台座にしましょう。
これだとエンジンやフロントセクション内部が見えないので・・・、
こう展示しようかな。

そうなるとフロントカバーとスポイラーを支えるスタンドがあった方がいい。

イメージはこれです。
(2022/06/05)

線径1mmの真鍮線をハンダ付けして、こんなスタンドを作りました。

台座もできました。

 

最後はドライバーの顔の塗装です。

キットのフィギュアをベースとしながらも、ほぼ自作で作った顔。

これに塗装するわけですが・・・、

ベースの造形が良くないと、塗った時にバレてしまいますね。

もっとちゃんと作ればよかったなと思いながらも、ヘルメットで隠れる部分だし、作り直しはしないことにします。

なお今回は全てタミヤのエナメルで塗りました。
シールドを上げた時。
閉じた時。

 

 

以上で完成です。

タミヤのロータス49Bは高校生の時(つまり51年前)に作ったことのある思い出深いキットです。

今回の再チャレンジでは色々資料を集めて改造やディテールアップを行ったことで、それなりの水準の完成品になったのではないかと思います。

やり残したこと、できなかったことは多々あるものの、1/12は終わった時の心地よい疲労感がたまりません。

 

完成写真 はこちらです。

ロータス49B(タミヤ 1/12)の制作その9 最終仕上げ

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