ロータス25(TAMEO 143)の制作 その1 下ごしらえ

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(2021/12/18)

1/43制作技術習得活動(第一期)、ラストの5台目にはこれを残していました。

中身はこちらで紹介していますが、エンジンや内装が再現されている、いわゆるフルディテールキットです。

まずは1/20のタミヤキットを作り、その感覚を忘れないうちに制作開始 。

今回はどこに力を入れるか・・・。

1/43の世界にはプロの方がこれでもかというくらいにディテールアップした凄い作品があり、値段もものすごい。

おそらくですが1/43はコレクションに力を入れているお金持ちも多く、素晴らしいものならどんなに高くても手に入れたい人が世界中にいるんでしょうね。

私にはそんなレベルのものは作れないので、ポイントを絞ってディテールアップしていきます。

目指すところは、
「ぱっと見た感じ、1/24程度の大きさに見える出来」
です。

例えばサスアーム。

ご覧のようにエッチングでできていますが、どうしても断面が四角くなる。中央にバリも出てます。

 

実車のサスアームは丸パイプ(鋼管溶接)ですから、ヤスリで削ってこんな風に持っていきます。

仕上がり具合は肉眼では良くわからないので、ある程度進めたらサフを吹いて、

「あ、まだまだだな」

なんてやっていると、結構時間がかかる。

まだ途中ですが、方向性はこんな感じ。
こちらはフロント。

左は加工前、右が加工後。

丸くした方が絶対感じが良くなると思います。

エンジンはこんな感じ。

佇まいはとても良いものの、ちょっとあっさり感がある。プラグコードくらいは追加しますが、それ.以上どうするかはやりながら考えます。

キットのウインドシールドですが、このカーブが好きじゃない。
タミヤの1/20ではこんな風に逆に反ってます。

反っている意味ですが、

・前から来た空気がシールドとボディーカウリングの間にもぐり込む
   ↓
・シールドが反っているので空気が斜め上に吹き出し、ドライバーの前に風の衝立(エアカーテン)ができる
   ↓
・その衝立が前から飛んでくるオイルや土ボコりからドライバーを守る

という風になるんだと思います。間違っていたらご免なさい。

いつものように型を作って塩ビ板をヒートプレスをします。
こんな風になりました。
簡単に書いてますが、何度も失敗しています。

8回目に何とか自分の中の合格ラインを超えましたが、決して完璧ではないです。

シールドは普通、接着剤で固定するでしょう。

でも接着痕が見えるのが嫌なので、こんな風に止めることにします。1/20の時と同じ手法です。

ただ相手が小さいので、作業の難易度ははるかに上。

0.1〜0.2ミリずれただけで「ありゃりゃ」となるので大変です。

 
 
(2021/12/27)

ちょっと細かい作業の例を紹介します。

これはディスクブレーキパーツの一部ですが、ご覧のように端面のバリが目立つので、丸いプラ棒に接着してからリューターに取り付けてバリ取りしました。

こんな風に仕上がります。

肉眼ではその効果はあまりよくわからないんですが、少しはましになる。

ホワイトメタルはとても柔らかいので、パーツ形状によっては扱いにくいことがあります。

例えばドライブシャフトのように細い棒状のものは、簡単に歪んでしまってロッドっぽくない。

ここは洋白線に置き換えることにしました。

通しで一本ものにすると強度も高くなりますが、組み立てがやりにくくなるので真ん中でカットしてあります。

いよいよ塗装。

難儀したのは塗膜の厚さですね。

塗装前の状態でパチピタだと、塗装後にスムーズに組めなくなること多々。

削り直した部分が結構ありました。

何とかここまで持って行きましたが、全体的に満足度は低めです。

まだまだ経験値が足りないからなんでしょうが、普段1/43のフルディテールキットをやっている人たちはすごいなあと痛感しています。

ちなみにエンジンカバーのメッシュは金網に置き換えました。
キットはこのようにエッチングパーツを箱曲げして作るようになっていました。

これでも悪くはないんですが、なんかフライドポテトを作る金網に見えて仕方なかったので・・・。

 

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