ケーニッヒスペシャルの制作 その2  下ごしらえの続き

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(2020/09/13)

足回りの仮組に入っています。

このキット、何か無駄に精密なのが悩ましい。

板シャーシに比べればよほど嬉しいんですが、ドライブシャフトが金属の一本棒だったりと中途半端なところも残っていて、どっちつかずな面もありますね。

それよりも気になったのがディスクブレーキの位置です。普通はもっと外側にあるべきでしょう。

このケーニッヒはノーマルのテスタロッサよりワイドトレッドになっています。

実車はどうなんでしょう。サスペンションアームを伸ばしてしまうか、アップライトを作り直すかになると思うんですが、このキットではシャーシはノーマルと共通で 、トレッド拡大はホイールで辻褄を合わせているようです。

そのためブレーキディスクがすごく奥まっている。

とてもかっこ悪いと思うので、ここは直したい。

ホイールを止めるポリキャップは二つ使われているので、一個分削ります。
そうするとブレーキが外側に移動し、良く見えるようになります。
その分はアップライトとディスクを切り離すことで稼ぎます。
こうなっちゃうわけですね。

アップライトはできればもっと作り込みたいんですが、ホイールで隠れてしまうし、今回はこれでおしまい。

ちなみに表から見るシャーシはこんな感じ。

無駄に精密です。

ボディーをかぶせたらほとんどわかりません。

エンジンカバーを開閉式にしたくなっちゃいますが、それに耐えるほど作り込まれていないのも悩ましい。

今回は余計なことは考えず、完成を目指します。

一応参考ですが、キットのままでは後輪がちょっと前に寄っていたので、直しておきました。
フロントはもうちょっと下げるかもしれません。
ボンネットをくりぬきました。
前のページでも説明しましたが、複製してあったエアインテークのルーバーはこんな感じ。

これで塗り分けが必要なくなります。

ヘッドライトなどの部分をくり抜きました。
最初はこうでしたね。

もちろんこれはライトの反射鏡をよりリアルに見せるようにするためです。

その仕上げはもうちょっと先になります。

結構順調にサクサク進んでいます。

こういう工作もいいもんですね。

(2020/09/19)

これは手持ちの古い雑誌です。

 

1987年5月発行。昭和でっせ。

ちなみにあのF40はこの年の7月に発表されているので、まだその存在は知られていないはず。

当時、この写真にやられたんですよ。何てかっこいい車なんだって。

またこの色が魅力的でした。一般的なフェラーリの赤よりもやや青み方向に振られていて、差別化されていた。

若干メタリックが入っているような”感じ”もしました。

でも今見返してみると、 ページをめくって出てくる写真は慣れ親しんだ赤。

同じ個体を撮影したものと思えますので、この差は天候か色調整ミスによるものでしょうね。なんてこった・・・。

でも私の脳内ケーニッヒの色は雑誌の横向き写真のものなので、それを意識して塗ってみたい。

 

ちなみに雑誌の車は今作っているフジミの 「ケーニッヒ・スペシャル・コンペティション」ではなく、その前のモデル「ケーニッヒ・テスタロッサ」です(koenig-design versionUとも呼ばれるらしい)。

見た目の違いはいくつかはありますが、リアスポイラーが大人しいのが目につきます。

先ほども書いたようにF40の発表はこの雑誌が出た後ですから、フジミのキットのモデルとなった個体はその後に作られたことになりますね (要するにパクったのね)。

 

塗料はこのあたりを準備しました。
条件を色々変えてチップに塗ってみます。

照明は向かって右からあてていますが、左のチップは光が当たった部分と影の部分の差が大きいです。この塗装だとボディーの凹凸が強調されるでしょう。

逆に右はその差が少ないですね。

真ん中はその中間。

 

 

100均でこれを買い、さらに試してみることにします。

それにしても一台25円って・・・。これでちゃんと走るんですよ。恐ろしや。

サフを吹いてからベース色を塗ります。

BとCの違いはマゼンタを混ぜているかどうか。

マゼンタを入れるとピンク方向に振られ、メタリック感は少し落ちます(マゼンタはクリアー塗料じゃないですから)。

その上からクリアーレッドを塗ります。、
シルバーの上にクリアーレッドを塗った場合、平らな所と塗料が溜まりやすい部分に ムラが出やすくなります。

薄く塗り重ねれば良いものの、リスキーでもある。

BとCですが、クリアーレッドをかぶせたことで差は薄まったものの、違いはわかります。
メタリックレッドが一番メタリック感が 弱いです。

またこの塗料は粒子が粗いので、肉眼ではちょっとおもちゃっぽく感じます。

ただしムラは出にくく、安心して塗れるのがメリット。

今の段階でこの二つを候補とすることにします。
以下は参考までに・・・。

サフを吹いたままでメタリックを塗ると、サフの凹凸があらわになりがち。

軽くペーパーをかけてからメタリックを吹 くと感じが良くなります。

差はわずかですが、目視でもよく見るとわかります。

 

こんな風に本番前に時間をかけて様々なトライをしてみました。前にも書いた通り来年の展示会向けのネタは揃ってますし、しばらくは普段何気なくやっている作業 工程の見直しもやりながら、スキルを確実なものにしていこうと思います。

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