アルピーヌ・ルノーA310の制作 その6    細かい工作

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(2021/06/01)

マスキングゾルを使ってメーターのモールドをしゃっきり表現する手法、色々トライしてコツを覚えることができたんですが、この技術を他にも応用できないかと考えてみました。

(模型をやる人のツイッターを巡回していたら、この技法に興味を持っている人を見つけたのも理由の一つです)

例えばこういう所。

一般的にはボディー塗装後にエナメル一発筆塗りなんでしょうが、なかなか理想の仕上がりにはならないのが常。

こういう場合、糊付き金属箔を貼った後にボディー塗装をして、乾燥後に凸部のみ塗料を綿棒で拭き取る方法があります。

ただし模型用の薄い金属箔はどこでも売っているわけではない。私もストックを大事に使っていますが、広くお勧めしにくいのは確かです。

そこでこんなことをやってみます。

マスキングゾル改を塗って乾かした後、凸部を水に濡らした綿棒で拭く。

そこに銀を塗り、乾いたらマスキングゾルを剥がす。
こうなります。けっこうきれいに行きますが、”箔押し”みたいな感じで平面部だけにしか塗料が乗らないのが難点です。

でもこれはこれで使えるケースもあるかもしれません。

別の方法をトライ。

と言いますかこっちが本命。メーターでやった技法 です。

凹部以外の塗料を拭き取り、文字部分にエナメル溶剤でトロトロに溶いたGクリアーを塗ります。

半乾きの状態でボディーに押し付け接着。

その後水に浸けてマスキングゾルを溶かします。

こうなりました。

何箇所か小さな玉みたいのがついていますが、これはマスキングゾルを塗った時の気泡によるもの。

もう一度注意して作業したらきれいに出来ました。

なおこちらでは、シルバーの塗料も輝きの強いものを使用しましたが、銀粒子が粗くてちょっとラメっぽい感じになって好みではなかったです。

こちらも同様に・・・、

やり直してみました。とりあえずはここまでです。

 

この方法では最終的にモールドは削ってしまうことになります。

「貼ってみたら失敗でした」になったらリカバリーできません。何度も実験してコツを体にたたきこむ必要があります。

・・・頑張ってね(←誰に言ってるんだ)

ところで実験に使ったキットはこれ。ちゃんと金出して買ったものです。

ヤフオクで完成品プラモデルの出品を見ていると、いわゆる「ドリ車」「族車」「街道レーサー」「カスタムカー」「チューンドカー」などではけっこう入札が多い。

その方面のミニチュアを手に入れたい人は多いものの、市販の完成ミニカーなどはまずないだろうし、かと言って自分で作るのもそう簡単ではない 。それが理由じゃないかと考えました。

だとすれば私の役割の一つとして「初心者向けカスタムカー工作机」はありかなと思い、買っておいたんですね。

ただこのキット、かなり出来が悪い。

初心者に近い人がこのキットを作ろうとした場合、鬼門となるのは

・デカール貼り

・窓枠仕上げ

になると思いますが、窓枠付近のモールドの凸凹具合やバリが初心者には優しくないと感じました。

でも需要はあると思いますので、近いうちに何とかしたいと思ってます。

このページがけっこう見られていることも知っています

ちなみにスカイラインの場合、窓枠は黒ではなくメッキモール。銀を塗るかメタルシールを貼るかになります。

前述のとおり糊付き金属箔はどこでも売っているわけではないし、銀塗装も初心者にはハードルが高い。

ホームセンターなどで売っているキッチン用アルミテープなら入手は容易だし何度もやり直せるんですが、初心者さんにいきなりこれを勧めるのもどうしたものかと悩んでます。

 
肝心のA310ですが、粛々と進行しています。

最終仕上げはまだですが室内はこんな感じ。

補助ライトもこんな感じ。
ヘッドライトはちょっと作り直し。

糊付き金属箔を貼って・・・、
レンズを埋め込みました。
補助ライトのステーを自作。

今日の段階で進捗80%ってところでしょうか。

(2021/06/06)

ドライバーフィギュアを塗装しました。

資料は何にもなかったので、超適当です。

足元は全く見えないので、靴の塗装も手抜き。
あまりにも適当なんでお恥ずかしい限りですが・・・、
いた方が雰囲気は良くなります。
なお、レーシングスーツはやや鮮やかな色にしました。

暗い室内に押し込められているフィギュアが少しでも目立つためです。

(2021/06/17)

最後の仕上げは一気です。

ボディーを研ぎ出し、ボンネットの黒い部分には半艶消しクリアーを吹きました。

洗濯板みたいな空気取り入れ口も塗装して取り付け。

パテ細工ですが、やっただけの効果はありました。

ミラーの反射板は洋白板を削って取り付け。

ミラー本体自身もパテ細工ですが、何とかなった感じ。

マフラーは排気口部分が全く表現されていなかったので自作です。

なおこのモデルは直列4気筒エンジンなので出口は一本。

V6エンジンですと左右二本出しになりますね。

細かいパーツの取り付けに、今回はこれを使ってみました。

ちょっとはみ出しても乾燥すればほとんどわからなくなるし、プラモ侵さないし、なかなかいいですねこれ。

 

と言うわけで完成です。

1/43のA210を作るついでに引っ張り出してきた在庫ですが、やっていて妙に楽しかったです。

ニチモという会社は今はもうありませんが、工作していると子供の頃に作った数々のニチモキットが思い出されて妙に懐かしい。それも良かったのでしょうか。

 

完成写真はこちらです

 

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