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さて今回のネタですが、来年5月の静岡の展示会での「GARAGE24」のお題が「ガルウイング」と決まっているので、それに沿った素材を見つけて仕立てようと思います。
「ガルウイング」と言うと一般にイメージされるのはカウンタックだと思いますが、正確に言えばカウンタックのように前に跳ね上がるのは「シザードア」。
本当の「ガルウイング」は、開いた状態で前から見るとカモメの翼のようになるタイプで、有名どころとしては「メルセデス・ベンツ・300SL」や、バック・トゥーザ・フューチャーに出てきた「デロリアン(DMC-12)」があります。
今回のお題はそこまで厳密に決めず、「横に開かなければ何でもOK」となっています。「GARAGE24」のメンバーの中には既に一台完成させた者、工作に取りかかっている者もいて、来年が楽しみ。
では私は何をしよう・・・と言うことで一番ひねくれたプランを探ったあげく、普通に左右に開く車を上に跳ね上がるよう改造することにしました。
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素材として買ったのはこれですが、このキット、ものすごく良くできていて改造ベースにするのはもったいない。値段も3,200円だし。
エンジン付きキットもあるので、そのあたりと組み合わせて真面目に作るべきかなあと感じました。 |
再度クリヤマ模型に行って選んだのがこれ。
値段も2,200円とお手頃。もともとアオシマの値段は他社に比べてリーズナブルですけど。 |
早速キットをチェックしましたが、2008年発売(ベースキットは2006年くらい?)のものとは言え、今まで作ったアオシマのキットと比べたらずいぶん良くなっているなあと感じました。
例えばウインドウパーツですが、表面の艶とか透明度が素晴らしい。ヘッドライトのレンズカバーやテールランプもきれいです。 |
ただ組み立て始めてみると、所々「あれれ?」と思う部分はあります。
例えばこのパーツ、押し出しピンの部分で変な柱が立っているんで、初心者の方はどこでカットしたら良いか迷うのではないか。
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またこのキットには4輪にコイルばねが仕込んであって、サスペンションが可動するようになってます。
そういうギミックは大好きなんですが、仮組みで動きを確認するために・・・、 |
小さなねじで押さえのパーツを止めるようにしました。 |
リアも同様。 |
そうして確認したら、リアタイヤが結構ガタガタなんですね。 |
このくらい動いちゃいます。
せっかく動かすなら、もうちょっと考えて欲しかったです。
ガタを抑えながらサスペンションを可動させる方法はいくつか考えられますが、ちょっと面倒です。 |
平らなところに置いてみたら、三点接地になりました。
原因はシャーシのゆがみ。成型時にゆがんだのか、箱の中で変形したのかはわかりません。
修正はシャーシ中央をガスコンロであぶってひねるという力技。一歩タイミングを間違えるとおじゃんになるリスキーな対処法なので、良い子の皆さんはまねしないようにしてください。
(じゃあどうすれば良いか・・・ですが、
この写真でもわかるように、明らかにシャーシが湾曲していることが見てとれるなら、「不良品」と判断しても良いでしょうから、メーカーに相談するのが一番じゃないかと思います)
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全体を形にしてみました。 |
ちなみにこの写真はスプリングを全部取っ払った状態
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入れるともう1〜2ミリ車高は上がるはずです。
私はこのくらいの車高が好きなので、スプリングを入れずに完成させるのも「あり」かなと考えています。
どうするかは後で決めます。
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キットの全体が見えたので、いよいよドアの切り取りに進みます。 |
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こういう作業に「定石」はないと思いますので、参考程度に眺めてください。 |
ヒンジを試作し、片方のドアを組んでみました。 |
横にも開き・・・、 |
上にも跳ね上がります。 |
ただしまだストッパー機能はついていません。 |
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約一週間経過。
右のドアも工作すると同時に、跳ね上げた場合のストッパー機構も決めました。
ヒンジ部分も含め、順にご説明します。 |
ヒンジはアルミパイプをつぶし、穴を空けてから伸ばしランナーを差し込んで作っています。
アルミは柔らかいので、作った後も若干の調整ができますので。
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こんな風に作りました。 |
跳ね上げた時はダンパーがドアの重さを支えることになります。
ゴムのリングを下げなければならないのは、ちょっと手間ですが。 |
ただしこのままではドアは左右に開いてしまうので・・・、 |
ネオジム磁石を仕込んでみました。 |
逆から見るとこうです。 |
やる前は上手くいくか自信ありませんでしたが、何とかなりました。 |
「バンザーイ」って感じ。 |
ちなみにプラモでシザードアに改造をしている例は結構ありますが、みんなどうやっているんだろう。
もっと上手い方法があるのかもしれませんが、今回はこんな感じです。 |
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