マッチボックス製  オースチン・ヒーレー100-6の制作  その1

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電動士です。今回は私ではなく、”下宿人SHUN 1/24さん”の工作の様子を紹介させていただきます。その超絶な作り込みをご堪能ください。

SHUN 1/24です。 もう何年も下宿部屋を放りっぱなしで、すっかり埃も溜まり、蜘蛛の巣も張ってるかもしれない・・。

ここらで隅から隅まで綺麗にするつもりで、今回はかなり細かいところまで手を入れ込んだ作品の途中経過をご披露したいと思います。
 

1.はじめに

昨年は数か月掛けて「PYRO製・1/25トライアンフGT6」を作り、今年の静岡合同展示会でお披露目させて頂きましたが、生来昔のライトウエイトスポーツカーが好きな私なので、その勢いと言うか欲張りと言うか、英国製スポーツカーへの再挑戦です。

2.キットについて

キットはMATCHBOX製1/25スケールの
「Austin Healey 100-Six」
です。

元々はレベル製のキットだと思いますが、かなり旧いキットです。 レベル時代の箱絵は確か手書きイラストで、あまり制作意欲が湧かないイラストでした。

それがこのマッチボックス製の箱絵はブリティッシュグリーンのとても綺麗なイラストで、私は一も二もなくヤフオクで入手しました。

実車は1950年代の英国の良き時代のライトウエイトスポーツカーで、「100-Six」の車名の通り、6気筒エンジンです。

後部座席の有無等でこの車名の後の型式記号が変わるようです。 キットは後部座席付き(俗に言う「+2」)のLHD仕様を模型化してあります。

3.製作開始

(1)今年7月のある日、ストックルームからこのキットを引張り出して、箱からパーツを取り出し、インストとパーツや実車の写真を見比べてみました。

そうしたら、意外とこのキットのパーツ割りは実車の構造に合わせたものではないかと感じ始めました。

(2)ボディーは左右ドアこそ開きませんが、実車同様なパネル分割でボンネットとトランクリッドは開閉可能になっています。

シャシーフレームは床板と一体になっていますが、キチンとラダーフレーム構造を再現していて、素地としては今の時代でも充分通用すると思います。

ただ、タイヤ自体は黒ビニール樹脂でモナカ状のものを接着するようになっていて、この接着が全く上手く出来ないし、ホイールとのフィッティングが問題外の外でした。

またトレッドパターンが縦筋のみなので、いずれジャンクタイヤから適当なものを探して交換する事にしました。

エンジンのツインSUキャブもそれらしくなっていますが、エアークリーナーや周辺部の再現がイマイチでした。

マアその辺は追加スクラッチで作れば良いとして、7月初旬頃から製作スタート。

(3)ボディーパネルを流し込み接着剤で接着し、後からパックリ割れないように裏からシアノンでガッチリ補強。

エンジンブロックを固めてシャシーフレームに仮乗せしてタイヤも履かせてみました。

この手のキットは何回もパーツを脱着して取り付け位置を確認・調整する必要があります。 そのため、可能な限り各パーツを1mmビス止めとしました。

車高調整可能にするため、リヤサスのリーフスプリングもアクスルホーシングから切り離し、1mmビス止めとしました。

(4)フロア下面には「MFD.IN USA (C)REVELL INC」の刻印があります。

エンジンオイルパン下面と後部フロアには将来展示台に固定可能なように、2mmタップを立てておきました。勿論裏側には厚手のプラ角材を接着してネジ部厚みを確保しておきます。

 

 

エンジンは先に塗装してプラグコードやエアークリーナーをスクラッチ。

エンジンマウント部やラジエターマウント部も1mmビス立込みで脱着可能に改造。

ボディーフロントエプロン部も裏からプラ角材で補強(後で泣く事に・・)。

実車の写真を調べると、エンジン後方のバルクヘッド部には各種電装品ボックスが取付くため、鉛筆でそれらの位置を書き込んでイメージを膨らませました。
(5)最終的なボディーカラーリングのイメージは写真のようにメタリックライトブルーとクリーム色とのツートンカラーのイメージを予定しました。

 

(6)ここからはひたすら実車写真とニラメッコして、キットでは不足のパーツや形状が異なるものはスクラッチで対応。

(7)問題のタイヤについては手持ちのジャンクパーツを漁りましたが、このような細くてハイトの高いタイヤが見つからず、キットのタイヤを使わざるを得ないかと諦めかけていましたが、漸く何とか使えそうなものを探し出しました。

ただ、キットのホイールに嵌めるとかなりブカブカ。 ホイール直径を約1mm弱太くする必要が出てきました。テープでも巻き付けて太くしようかと思いましたが、エバーグリーンの太いパイプとタイヤ内径がピッタリ。

但し、今度はホイールがパイプ内径に嵌らないため、棒ヤスリで内径を削ったり、ホイール外径を細くしたりしてやっとホイールとパイプをマッチングさせタイヤを嵌めました。

キットのスピナー裏にM1.4皿ビスを接着し、タイヤ脱着可能にしました。

 

この辺の製作過程は写真を撮らずに黙々と進めていました。

(8)リヤーアクスルについては実車写真を参考にしてブレーキパイプやパーキングブレーキのリンクやワイヤー等を追加。

及びアクスル左右上面にバンプストップラバーを追加し、アクスル背面にラテラルロッドを脱着式にて追加。

 

また、この車のショックアブソーバーがレバー式なのでこれも写真を参考に自作し、レバーは1mmビスにてアブソーバー本体に対して脱着可能にしました(写真で銀色部分がアブソーバー本体です)
(9)各パーツをスクラッチ後パーツ毎に塗装を施し、並べて俯瞰で写真を撮りました。

シート等の縫目のパイピングはマスキングして白ラインを吹き付け。

リヤーシート背もたれ部はハセガワのホワイトフィニッシュを細切りにして貼り込んでみましたが、座面やフロントシートはカーブがきつくて巧くいきませんでした 。

(10)シャシーにエンジン・アクスル等主要パーツ取付け後、再度俯瞰で。

マッチボックス製  オースチン・ヒーレー100-6の制作  その1

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