しばらく前、知り合いの彫金師さんが個展を開くってんで、出かけたことがありました。小さな町の商店街にある公民館で個展を楽しみ、さて帰ろうとしたら向かいに小さなおもちゃ屋を見つけました。
入ってみると店番は品の良いおばあさん、同年輩のおばあさんとお茶を飲みながら雑談中でした。
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模型はガンダム中心にそれなりの品揃え。特に欲しいものはなかったのですが、黙って出て行くのは礼儀に反するので、田宮の塗料やいくつかの消耗品を買い求めました。
ちなみに田宮の塗料はこんな感じでした。
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買ってから気づいたんじゃないですよ。最初からわかっていて買いました。薄め液を足せばいいことですしね。
その後お店のおばあさんと雑談。
「プラモデルは売れてますか?」
「昔は子供たちがたくさん買いに来たんですけどねぇ。」
おもちゃの方は堅実のようで何よりですが、どうもこのおばあさん、あまり模型に関する知識がないようなのです。
もしかしたら連れ合いが亡くなってしまって一人でお店を守っているのかな・・、その後塗料や消耗品などは仕入れていないのかな・・・、なんて想像をめぐらせてしまいました。
ここでピンと閃くものがありました。もしかしたら「あれ」があるかも知れない。
「マスキングゾルの昔のタイプなんかないでしょうかねぇ」
「マスキングゾル? さあ、私よくわからないので」
そこでガラスケースの奥などをじっくり覗いてみたら・・・。
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ありました、ありました。
昔のタイプ(初代)のマスキングゾルが四本も!
思わず
「これ、全部もらってもいいですか!?」
と聞いてしまいましたが、おばあさんにとってみれば、何でこんな”不良在庫”を欲しがっているのか理解不能だったんじゃないかしら。
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初代マスキングゾルはとても使いやすかったのですが、成分の規制か何かで生産中止になってしまいました。
でも今買えるものは、はっきり言って私としてはどれも使い物になりません。
初代マスキングゾル、個人的には一本1500円出しても欲しい品物でした。超ラッキー。
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ただ心配なのが内部の状況。分離したり固まったりしていてはアウトですが、十分使えるものでした。
今までのストックが4本ほどあったので、合計8本。しばらくは困らずにすみそうです。
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で、何の話だったっけ・・・。あ、そうそう、今スプリンターリフトバックを作っているんでした。
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内装の塗装に入ります。まずステアリングは艶消し黒を吹いた後、マスキングテープでマスクして、このように塗ります。
え? 今までさんざんマスキングゾルの話を聞かせておいて、マスキングテープとはどういうことか!・・ってか?
要するに使い分けなんですね。マスキングテープは作業もしやすいし、はがすのも楽。ただし、複雑なところには貼りにくいし、浮いてきて塗料が染み込むおそれもある。
マスキングゾルはその逆です。
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でも、新しいエアブラシを買ってからはマスキングテープの使用率が増えてきた。
エアブラシは砂吹きのように少しずつ塗っていけば、ちょっとくらいラフにテープを貼っていても、意外と染み込みが少ないんです。
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このようなマスキングでしたら、今まではゾルを選んでいたでしょうけど・・・。
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室内ほぼ完成。
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今回は全部マスキングテープでやりました。
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このキット、内装の位置関係は結構いいかげんですね。
ハンドルは大きくて人が座れそうもないし、後ろに座っている人の足元もミニマム。
でもこのキットはこれでいいんです。
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ちなみにラゲッジルームやシートの座面などは、砂吹きのツブツブ仕上げ。
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やや濃い目の塗料を遠くから吹くことで、このような感じを出すことができます。
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