ZEKE少将 「おまみ提督、今日は晴れの席にお招きいただき、ありがとうございます。私もZEKE艦隊を引き連れ、花を添えようと思います。」
おまみ提督 「恐縮です。新鋭空母「加賀」がいよいよ進水式を迎えることとなり、私も感無量です。おお！あれが海軍旗艦の大和ですね。すばらしい勇姿です。」
レイナのパパ上等兵 「おい、いいのか？ こんな席に俺たちも呼ばれちゃってさ。」
おとぼけおやぢ上等兵 「仕方ないだろう。ホントは隊長と参謀長が出るのが筋なんだけど、ま、来れるわけないよな。」
naga少尉 「おっ、いよいよ加賀がドックから湾に送り出されるぞ。天蓋が外された。うわー、すごい出来だ。」
Ｍｉｚ隊長 「こっちだ、暗いけど迷子になるなよ。」
モーリー軍曹 「隊長、いったいここはどこなんです？」
Ｍｉｚ 「しっ、静かに。 ここはな、軍の秘密兵器研究所だよ。お偉いさんはみんな大阪に行ってるし、警備は手薄ぅ〜。」
さかもっちゃん参謀長 「実はな、加賀は表の顔。ここでは加賀をはるかに上回る超兵器が開発されているんだ。」
jimmy伍長 「どうしてそんな極秘事項を知ってるんですか？」
Ｍｉｚ 「フラターノブ技術将校を締め上げたら、案外簡単に吐いちゃった。」
モーリー 「何ですかこれは・・。また模型道場ですか？」
jimmy 「な・・・・なんだこれは！」
さかもっちゃん 「やはり本当だったんだ。」
モーリー 「で・・これをどうするんですか？」
Ｍｉｚ 「乗っ取るんだよ。」
モーリー 「げ・・。」
Ｍｉｚ 「ハッチが開いてるぞ。あれ、白い軍服着た変なオヤヂとフジカシングル８持ったオヤヂがいるぞ。捕まえてふん縛れ。」
オヤヂ博士 「だ、誰じゃ貴様たちは。わ、何をする。」
Ｍｉｚ 「だれだい、あんたは。」
オヤヂ博士 「この艦を復刻建造したオヤヂ博士とはワシのことじゃ。」
ＴＡＣ報道官 「ボクはたまたま建造ドキュメンタリーの撮影に来ただけだから、帰してくれよ。」
Ｍｉｚ 「ダメだもんね。よし、早速発進だ！」
♪♪ たらりらだん、たっ、だっ、ちゃっ ちゃっ
ちゃっ、
ずんっ ちゃっ じゃー、ずんっ
ちゃっ じゃー♪♪
モーリー 「うるさいな、なんだよこの音楽は。ゴジラみたいだけど違うし。」
オヤヂ博士 「海底軍艦のテーマじゃよ。伊副部昭を知らんのか。」
Ｍｉｚ 「どうでもいいから、止め方教えろよ。」
ＴＡＣ 「それが無理なんだな。この万能原子戦艦は、エンジンが動くと自動的に伊副部昭全曲集が流れるよう、設計してるんだってさ。」
オヤヂ博士 「次の曲は怪獣総進撃じゃよ。」
Ｍｉｚ 「うががが。」
jimmy 「隊長、電動士工作室の上空です。」
Ｍｉｚ 「よし、急降下。冷線砲発射用意。これで童夢も一巻の終わりだあ〜。よく狙ってトリガーオン！カチッ・・・。あれれ・・。」
さかもっちゃん 「何も起きませんね。」
Ｍｉｚ 「もう一回トリガーオン！ カチッ・・あれれ・・。」
ブーッ、ブーッ。安全装置作動。
本艦ハコレヨリ 自動運転モードニハイリマス。
Ｍｉｚ 「うわ、何が起きたんだ。おい、オヤヂ博士！」
オヤヂ博士 「お前さん方は何を狙ったんじゃね。」
さかもっちゃん 「フジミの童夢だけど。」
オヤヂ博士 「あ、それは無理じゃな。このフジミの轟天號には「フジミキット攻撃防止装置」が付いておるのじゃ。」
Ｍｉｚ 「で、この安全装置が働くとどうなるんだ。」
ＴＡＣ 「自動運転に変わり、タミヤのキットを攻撃するようになるんだよ。」
Ｍｉｚ 「何でそんな変な装置をつけたんだよ。」
オヤヂ博士 「悠久の大儀のためじゃよ。」
Ｍｉｚ 「なんだよー、何言ってんだよ〜。」
オヤヂ博士 「世界的見地に立てと言っておるのじゃ！」
ＴＡＣ 「ぼ、ボクはタミヤが好きだよ。皆さんはあんまり深く考えないようにね・・・。」
Ｍｉｚ 「ところでうちらのキットは・・。」
さかもっちゃん 「タミヤです。」
モーリー軍曹 「タミヤです。」
jimmy伍長 「タミヤです。 で、隊長は？」
Ｍｉｚ 「タミヤです。うがああ。」
・・・轟天號は４人のキットを次々に破壊し、大阪湾に向かうのであった。
♪♪ たらりらだん、たっ、だっ、ちゃっ ちゃっ
ちゃっ、
ずんっ ちゃっ じゃー、
ずんっ ちゃっ じゃー♪♪
レイナノパパ 「小隊長、上空で音楽が鳴っていますよ。」
naga少尉 「ん？ うわああ、あれは何だ。こっちに突っ込んで来るぞ。」
Ｍｉｚ 「どけー、どけー。」
ズコ・・・。
Ｍｉｚ 「ひゃー大和に突き刺さった。伍長、後退だ。後退。」
jimmy伍長 「どうやって。」
さかもっちゃん 「逆回転だ、ドリルを逆回転させろ！」
jimmy伍長 「は、はい。」
メリメリメリ・・。
jimmy伍長 「隊長、抜けました。」
モーリー軍曹 「あー。大和に大穴が。」
ＴＡＣ 「うーん、やっぱりヤマトは横に穴が空いていると様になる。撮影撮影・・。」
おとぼけおやぢ上等兵 「や、大和が傾いた。」
ZEKE少将 「大和が、俺の大和がああ〜。」
おまみ提督 「ZEKE少将、大丈夫です。大和はこれくらいで沈みません。」
Ｍｉｚ 「逃げるんだ！何でもいいから空飛んで逃げろ。」
モーリー 「隊長、ぶつかったショックで格納庫のハッチが開いたようです。」
ＴＡＣ 「わああ、俺のコレクションが。IV号Ｈ型 ウィリスジープ Ｍ２４チャフィー キューヴェルワーゲン DUKW レオパルドIIＡ５が〜！」
ガン、ぼこ。がん、ガン、ガン、ズコ・・・・・・・ボン！
オヤヂ博士 「ヒヒヒヒヒヒ、轟天號に逆らう者は、皆こうなるのじゃ（←天本英世風）。」
さかもっちゃん 「誰も逆らってないってば！」
電動士の奥さん 「ねえ、新聞見た？」
電動士 「うん、”加賀の進水式で大和沈没。煙突から機関室に飛び込んだ戦車がとどめ” だって。犯人は不明だけど、ムーンライトＳＹ−３号に乗って、宇宙に逃亡したらしいよ。」
※ＺＥＫＥさん、おまみさん、オヤヂ博士さん、画像転載をご快諾いただきありがとうございます。
・・・ではあとがきへ
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