フラットノーズ  その5 シンナー風呂

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4台同時進行していたポルシェターボ、その中で88ターボ二台と赤いフラットノーズは無事完成し、静岡の展示会でお披露目することが出来ました。

ではこのダークグリーンメタリックのフラットノーズはどうしたのか・・・とんでもない失敗をしてしまったのか・・・いえいえそうではありません。

ここまで進めたものの、完成させることをやめてしまったんです。

窓枠もきちんと塗り分けたはずなのに、色がボディー色と似ているため、その努力が伝わってこない。

全体としては黒い塊にしか見えません。

だからやめちゃいました。

 

 

趣味は自分が楽しければ良いのですが、最近の私は完成品が後ほど直接人目に触れることがあるだろうと思いながら製作しています。だから客観的に眺めて「一歩前に出てくるかどうか」を意識します(それを「ウケ狙い」と言ってもかまいませんです)。

具体的にはこんなことを気にしちゃいます。

○自分のために作っていたのなら妥協してしまう所でも、やり直しする場合が多くなっています。
やり直しの部分は写真ではますわからないでしょう。でも実物ではばれてしまう。大きな展示会ではプロの作品も見ることができますが、ではどこがアマチュアと違うかを考えた場合、やはりプロの方の作品は仕上げのレベルが高いですし、アラがないんですね。

○「掴みはOK」を意識しちゃいます。
たくさんの作品の中で注目してもらうには、一つ一つの作品に何か語るべきものを持っている方がいい。車種選択でも、塗装でも、改造でも何でも良いんですが、一つ一つにお目当てになるネタがあったらいいなと思います。

○色は派手な方が見栄えがすると思っています。
だからレーシングカーなどでも実際より明るめの色にする場合があります。 市販車も、黒や地味な色よりも明るい方が好みになっています。反面、あまり見えない室内や、シャーシの裏なんかは思い切って手を抜く場合もあります。
ダークグリーンメタリックのフラットノーズの完成を中断したのも、「このままじゃ展示会では栄えないな」と思ったからです。

ではそれが自分にとって真に満足できるモデリングなのか・・・については何とも言えないのですが、しばらくはこんな方向でやっていきます。

 

と言うわけで、シンナー風呂の登場です。
その方法はここにも書いていますが、ティッシュを何度も取り替えながら作業を進め、
最後はこのように筆に薄め液をつけて、「こすっては拭き取り、こすっては拭き取り」を続けていけば、段々きれいになっていきます。
凹みなどに残った塗料(写真)も、さらに目の細かい刷毛を使って拭き取っていきます。
全部取れました。ここまでおおむね1時間半って所でしょうか。

 

最後に強調しておきますが、シンナー風呂は出来ればしないに越したことはありません。ボディーにも負担がかかり、特にウェルドの部分で割れやすくもなります。

塗装に失敗した時はこのような方法もあるね・・・程度に眺めていてください。

フラットノーズ  その5 シンナー風呂

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