シンナー風呂に入ってみませんか

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「新奈温泉 打たせの湯」。泉質は有機溶剤。業界?では一般に「シンナー風呂」と呼ばれています・・・。

前のページでは研ぎ出しを紹介しておりました。別に磨きに失敗したわけではないのですが、この旧型ビートルは最近の車と違って、表面が非常にでこぼこしておりまして、全体を均一に磨き出すことが難しい。
要するに場所によってはペーパー傷が完全に消えないんですね。

磨き終わったときのたたずまいが今ひとつなので、もう一度やり直しとし、ちょっと別の方法で仕上げることにします。

そのためには塗装を落とす必要が出てきます。

この時に行う作業が「シンナー風呂」です。塗料用の薄め液を使いますのでプラスチックが溶けることはありませんが、素材に負担をかけることは確か・・・本来こんなことはやらない方が良いに決まっていますが、もし皆さんが塗装に失敗して「あちゃー」と思うときがあった場合、知っていてもよい方法でしょう。

 

工程説明

1.100円ショップのケースなどにボディーを入れ、薄め液をかける。量は2〜30ccで十分です。

2.ティッシュで覆い、また薄め液をかけてふたをししばらく待つ。

3.ティッシュでどんどん拭き取る。ティッシュはどんどん新しい面を使っていく。時々ティッシュを取り替える。

4.ある程度進んだら、刷毛などでこすって汚れを浮かせ、さらにふき取る。

5.溝などの汚れは、短く切った刷毛を使って掻き出す。
6.完了。
では塗装のやり直しです。

研ぎ出しをしないでどうやって艶を出すか・・。すなわちそれは塗料の選択と、吹く加減がポイントとなります。

ジャンクボディーなども使って、「勘どころ」を確認し・・・、本番ボディーに吹いてみました。

この後、今回はペーパーをかけずにコンパウンドだけで艶を出したわけです。