フェラーリ330P4 その2 ボディー塗装

 次の工程へ   前の工程へ    工作机INDEXへ   
ボディーの下ごしらえが終わったので、塗装に入ります。おさらいしますが、今作っているのは二台のフェラーリは、以下の通り。

ル・マンに出た330P4の21号車を素組で

デイトナに出た412Pの26号車を作るべく改造

そこに下宿人のSHUN1/24さんから提案がありました。

「トランスキットやレジンキットを持っている。自分がデイトナの23号車と24号車を作るから、電動士さんの26号車と三台並べて、来年の静岡ではデイトナフィニッシュと言うことで、その三台を並べないか」

そいつは面白い、乗った! 

ただそうなると、SHUN1/24さんがこれから作る二台と赤の色は合わせなくてはなりません。SHUN1/24さんによると、

「当時の赤は今よりくすんだ感じだと思う」

とのことなので、先行するこちらがまず色を提案しなくてはなりません。

 

そこで手持ちの中のいろいろな赤を確認します。

(どう見ても違う方向の色は最初からオミットしました)

ご覧のようにクレオスのレッドが一番濃く、もしかしたら意外とこれが正解なのかもしれませんが、それじゃああんまり能がないのでとりあえず「FS11136(サンダーバーズカラー)」を、ル・マン21号車に塗ってみることにしました。

これをSHUN1/24さんに見せて、イメージに合うならデイトナ26号車にも横展開、もし違ってもル・マン26号車は別展示ですから問題ないって作戦です。

こんな感じね。

コストパフォーマンスってことで、本当は二台一緒に塗るのが効率的なんですけど、それはそれ、これはこれ。

そう言えば、仲間内から「フジミのキットはヘッドライト周りが実車より大きい。ここはどうする?」みたいな突っ込みが入っているんですが、私はそこはあんまり気にならないんですよね・・・何故だろう。

もともとフジミのこのキット、実車とはかなりプロポーションが違っているように見えるんですが、幸か不幸かかっこいい方向に違っているんで、私はそれを 許しちゃいます。

ヘッドライトもこれはこれで迫力あるんで、まあいいかって感じ。でもリベットが足りないとか、ホイールがまるで違うとか言う部分は気になっちゃう。

 

次の作業はデカール貼りになりますが、ご覧のように21号車のデカールはちょっと心配な状況。
新しい方は問題ないのですが・・・、
古い方は台紙も透けている感じで、このまま貼ると困ったことになりそうです。
そこでこんな風にして安全策を取ります。

丸の大きさはデカールよりやや小さめにしています。

白はさくっとしか吹きません。
でもマスキングを剥がすとエッジが立つのはお約束。

軽ーくクリアを吹いてから、エッジにペーパーをかけます。

そしてデカールを貼ってみたんですが、全然ダメ。

○透ける・・・ベースに塗った白丸からはみ出した部分が透けて見えてます

○固い・・・デカールが固くなっていてボディーに馴染みません。おそらく20年近く前のキットですから仕方ないんですけどね。
マークセッターなどで無理矢理押しつけましたが、あちこちしわが消えなかったりと、良い仕上がりではありません。

 

輪郭のスケは塗装で何とかしようとしましたが・・・、
仮にそこが上手く行ったとしても、ベースが黄色っぽいのはどうも・・・。

新品デカールの26号車との違いは明らかで、並べた時にすごく情けなく見えるのは確実です。

古いキットを作ろうとする時のリスク、特にカーモデルの場合のそれはタイヤとデカールが使えなくなっていること。それを考えるとプラモは積まずに、欲しい時に買うのが一番なんですが、レアなキット、再案が期待できないキットをつい買って積んでしまうのは、わかっていても止められないモデラーの性。

仲間の中には、プラモを買ったらいざと言うときは自作する覚悟でデカールをスキャンするって人も多いです。

今回はコスパも考え、キットのデカールを使おうと思った考えが、そもそも甘かったですね。

と言うわけで、久しぶりのシンナー入浴。
再塗装。

この色については、すでに塗装サンプルをSHUN1/24さんに見せてOKいただいています。

ではゼッケンデカールをどうしよう。絶版じゃないのでメーカーから取り寄せても良いのでしょうが、まだ性懲りもなくコスパが頭に残っているので、手持ちのストック(いただきもの)の中から使えそうなものを探します。

このデカールは書体、特に「1」がちょっと違いますが、これで行っちゃいます。

さて、上手くいくかな。
バッチリ。
26号車の方も何とかなりました。

ごく一部、しわが出たところがありましたが、タッチアップは難しくなさそうです。

デカールを貼り終わりました。

クリアーを吹いてじっくり乾燥させます。

まださらっと3回ほど吹いているだけですので、リベットも埋まる気配はありません。

この後デカール部分にペーパーをかけて段差をなくし、それから再び薄めのクリアーを2〜3回吹く予定です。

シャーシの方はほとんど何も考えず適当に塗装しています。

足回りなんかも結構良くできているんで丁寧に塗り分けたいところですが、できてしまうとほとんど見えないので、あまり時間はかけません。

エキゾーストパイプの先端は、あんまり良い感じじゃなかったので、それなりに仕上げます。
ここまでの制作時間は、

・素組み部分・・・25時間
・412Pへの改造作業・・・29.5時間
・デカール貼り失敗によるロス・・・6時間

となっています。

つまり、全く新品のキット2台を普通に作っていたら、まだ25時間しか費やしていないことになるわけです。

フェラーリ330P4 その2 ボディー塗装

 次の工程へ    前の工程へ   工作机INDEXへ