カウンタック(手直し版) その1  ウインドウの厚み調整

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こちらで手がけている初心者向けチュートリアル工作と平行し、もう一台のストックを使ってさらに突っ込んだ工作をします。

最初はあっちだけで済ませるつもりだったんですが、追加でやりたくなった理由を、まず説明させてください。

キット完成時には写真を撮ることになりますが、例えばこのアングルからのショットは必ず必要でしょう。

ご覧のようにキットのままですと、フロントウインドウ越しに見える室内のゆがみが気になるんです。

またサイドウインドウの部分も、クリアーパーツが一体なので、このように見えてフォトジェニックではない。

チュートリアルの目的は工作の手順や塗装のコツなどを伝えること。修正に手間をかけてしまえば目的が曖昧になり、前回のオデッセイの二の舞になってしまいます。

(まああっちは
「まともにサクサク作れない」
ことが問題なのに対し、こっちは
「古くてできの悪いところはあるけれど、制作に困難はない」
ですから、本質的な所が違うんですが・・・)

 

そこで同時進行で、もう一台作ることにします。

また、このキットは長きに渡って私達を楽しませてくれた歴史に残るカーモデル、お礼も兼ねて今の精一杯の技術で作ったらどうなるか確認もしてみたい。

 

そこで、なるべく手を入れない「チュートリアル版」と、こちらの「手直し版」を同時進行でやります。

完成後には二つを比べて、
「両方に良さも価値もあるよね。素組みでも丁寧にやれば結構見られるのよ」
と結論付けたいなと思ってます。

なんだかちょっと言い訳がましいんですけど、そうさせていただきますね。

ではまず問題のクリアーパーツです。
完全にバラバラにします。
ウインドウ越しの景色を眺めるとこうなります。

ぐにゃぐにゃしているのは、ウインドウの厚みが均一ではなく、ある部分は凸レンズ、別の部分では凹レンズのようになっているからですね。

それを何とかここまで持って行きました。

ではどうやってどうやって修正するかの方法を説明します。

表側にマスキングゾルを塗る。
パテを盛る。

ランナーを曲げて作った持ち手を埋め込む。

剥がす。
それを型にして、その上に再度マスキングゾルを塗り、パテを盛って剥がす。

こうすることで、ウインドウ曲面に一致する「ガイド」が完成。その表面は、右が凹面、左が凸面になっている。

一応上下がわかるようにしておく。
ここにサンドペーパーを貼る。
磨く。
効率を上げるために、水研ぎも活用する。
裏もやってみる。ご覧のように、特に裏面は凸凹があることが確認できる。

表面から型取りしたガイドを使うことで、膨らんでいる部分を主に削ることができる。

サンドペーパー作業が終わったら、やはり「ガイド」を使ってコンパウンドをかけていく。
このようにすることで、作業前はかなり厚みにムラがあったウインドウが・・・、
ずいぶん良くなる。
このアングルからも確認。
と言うわけです。

かなりさらっと書いていますが、この方法にたどり着くまでに、ずいぶん考え、手間もかけました。

もし同じ方法でやる人がいた場合は、ぜひその成果を見せていただくとともに、どこかで私に会うことがあったら、アイディア料10円ください。

後はこんなこともしてますが、ここを見る人は初心者さんじゃあないでしょうから、特に解説はぜずとも画像で十分ですよね。
・・・とここまでやっていて、自分でも「ヘンタイ」だと思うわ。

カウンタック(手直し版) その1  ウインドウの厚み調整    

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