アウトビアンキA112アバルトの制作 その4 フィギュアと台座の制作

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(2023/02/03)

車体は完成しましたが、

・A112は小さい車だし、単体で展示しても存在感が今一つ
・フィギュアやジオラマは不得意なので、そちらの腕をもっと磨きたい

と考え、今回これを購入してみました。ウクライナのマスターボックスのキットです。

キットのディテールはものすごく細かくて、ちょっとびっくりするほどの出来でした。

側面にはウクライナ語、ロシア語、英語、ドイツ語、フランス語の説明があります。

ウクライナ語とロシア語はどちらもキリル文字を使っていますが、単語や文法にかなりの差もあり、近いけれどやはり別原語と考えるといいみたいです。

ちなみに日本の場合、津軽弁と薩摩弁はものすごくちがっているものの、まだ方言の範囲。

琉球語もギリギリ方言らしくて、別原語とまでは言えないらしい。

かと言って標準語を話す私は、コテコテの津軽弁・薩摩弁・琉球語はほとんど理解できないですが。

エリカさんはこうなりました。ほとんど全てタミヤのエナメルで塗りました。

かなり頑張ったつもりですが、まだまだです。

もうちょっと陰影を強調した方がフィギュア的には面白いんだろうけど、勇気がありません。

でも以前より進歩はみられる。

 

ケリーさんはこう。

箱絵を見ると腕の部分も縞々になっているのがおわかりいただけると思いますが、マスキングが上手に行かず、断念しました。

三人目も準備しました。

こちらはモデラーズのレジンフィギュア。

A112で二人を迎えに来たよという設定です。

ベンチはこれ。

コバアニ模型工房のカフェエントランスです。ここからいくつかパーツをいただこうかなと思ってます。

ただし大きな問題が・・・。

背丈がまるで違う。どちらも1/24なんですが・・・。

左の二人は180センチ前後、三人目は160センチないですね。

そういう背丈の人は世の中にいくらでもいますが、並べた時の不自然さは否めません。

ちなみに一番右はやはりモデラーズのもの。これも少々小さいかな。

色々考えた末、今回は二人でやることにします。

 

 

ケリーさんがA112でエリカさんを迎えに来たって設定にします。

そうなるとここはどこ?

例えば空港の駐車場とかだったら自然ですが、もう面倒くさいのでそのあたりは深く考えずに台座に進みます。

(2023/02/09)

今度は台座です。

コバアニ模型工房のカフェエントランスキットのパーツを極力使っていきます。

海外からやってきて、空港近くのカフェで待っているエリカさんを友人のケリーさんがA112で迎えに来たって設定にすると、こんなレイアウトになりそうです。

でもスーツケースはもともとケリーさんのもの。このレイアウトではケリーさんの右手が空いてしまい、ポーズが不自然。

そもそも二人はヒッチハイカーなので、何をやってもおかしいのですが・・・。

そこであまり設定にはこだわらず、二人を大人しく左右に配置することにします。

台座はダイソーの300円のものにしました。

もともとの台座、ケースカバーの高さが足りなくて、風見鶏がぶつかってしまうことに気付いたからです。

敷石はプラ板を切って敷き詰めました。

フェンスはバルサ材で作りました。

こんなのも買いました。
ダイソーの化粧品用ボトルに詰め替えます。

キャップを開くと中身が少しずつ出るので使いやすいです。

こんな感じに仕上げましたが、正直言って完成度はまだまだ。

こういう情景っぽい台座、これまでほとんど作ったことないんです。

 

この風見鶏に違和感が・・・。

東西南北・・・間違っているんじゃね?

北と南が正しければ、東西が逆ではないか。
折り曲げ方が逆なのかとも思ったが、そうなると「S」と「N」が鏡文字になるし。

もしかしたら欧米では特殊なルールがあるのだろうかとも思ったけど、実際の風見鶏の写真のどれを見てもこうではない。

ここは東西が逆転した異世界なのだろうか。謎です。

門柱灯は制作中に壊してしまいました。

もう一個キットを買おうかとも思ったんですが、これだけのために三千円近く出すのももったいないので、いつもの「おゆまる&UVレジン」でリカバーすることにします。

作業時間は三時間ほどでした。

時給千円だとしたら三千円・・・。いや、特に意味はありません。

とりあえずできたようです。
車を置いてみます。
ケリーさんにしてもエリカさんにしても、単品で見るより背景がある方が魅力的に思えます。
二人は左右ぎりぎりに配置してあります。

車も見せたい、フィギュアも見せたいと思うと、二人はなるべく車の陰に置きたくなかったので。

単品で置くことに比べると、どっちが魅力的に見えるか・・・。

感じ方は色々でしょうが、こういう地味な車は、情景により馴染む感じがします。

ただし、ちょっときつきつした感じは否めない。

試しにもっと小さい車を置いてみると、背景もフィギュアもより引き立ってくる。

今回のA112の場合は、もう一回り大きな台座にした方が良かった感じがします。

最後にしつこく「ここはどこ?私はだれ?」の話。

看板は英語です。

メニュー表も英語。小さな文字は「世界一のコーヒー。多分だけど」と読めます。ではここはアメリカ?

でもメニューにある「americano」はアメリカではあまり飲まれていないらしいし(そもそも「americano」にはちょっと侮蔑的なニュアンスがある)。

さらに車はユーロナンバー。

と言うわけで、どうにも国籍不明の作品になってしまいましたが、まあ今回はそういう所には目をつぶってください。

 

 

以上で完成です。

長年プラモを楽しんでいる私ですが、今回のような情景っぽいものはほとんど作ったことはありません。作品を台座に置き始めたのも結構最近です。

私に限らずカーモデル専門にやっている方にその傾向はあるようです。逆にどんなジャンルもやる、いわゆるマルチモデラーの方は結構台座に乗せたり情景を仕立てたりする人が多い。

AFV、特に大戦中の車輛ですと歴史と絡めた場面を再現することでリアリティーが増しますし、ガンプラのようなキャラクターメカなら第○話のあのシーンを表現したいという欲求が湧いてくるんだろうな。そしてそこにはドラマや非日常があります。

カーモデルの場合、それがやりやすいのは例えばF1のピットだったりラリーの走行シーンだったり昭和の情景だったりしますが、最新のロードカーをジオラマ仕立てで作る人はほとんど見かけません。市販車は「日常」ですから、そこにドラマ性を付加するのは難しいのかもしれません。

またカーモデルはきれいにピカピカに作られる場合が多く、本体を汚したり、生活感あふれる情景と組み合わせたりすることに馴染まない人もいるでしょうね。私もどちらかと言えばそうです。

でも展示会で見るカーモデル以外の作品、特に情景がらみのものは魅力的なんですよね。そういうのを見てしまうと不得意だからと言って逃げていられないぞと思ってしまう。

今回のアウトビアンキ、仕上がりは決して理想通りではないですが、できてみると感じは悪くない。こういう方向性、これからも時々やろうかな。

情景も含めた完成写真はこちらです

 

 

アウトビアンキA112アバルトの制作 その4 フィギュアと台座の制作

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