静岡の「モデラーズクラブ合同作品展(2012年 5/19〜20)」で
「モデルカーコンテスト思い出企画」実施

こちらはタミヤニュースの最新号です。私の家には (2012年の)5月12日に届きました。

ページを開くと、「模型ファンをたずねて」のコーナーに、自動車メーカーでカーデザインをやっておられる「トリノのIさん(※)」の記事が載っています。

※冊子には社名、本名が書かれていますが、ネット上では仮名とさせていただきました。ちょっと「遠山の金さん」っぽいけど・・・

記事を見ますとこんなことが書いてあります。

「10才の頃の作品が1974年のタミヤカタログに掲載されている」

 「今年のモデラーズクラブ合同展(5月19〜20日)では1/12スケールなどのカーモデル作品群を振り返るパネル展示を考えている」

一部の中年カーモデラーには何やら気になる内容ではないでしょうか。

実はこの「トリノのIさん」とは数ヶ月前からやり取りさせていただいており、その「パネル展示企画」にも少々協力させていただいたんです。

「トリノのIさん」は齢(よわい)10才の時、「モーターファン」や「オートスポーツ」で知られる三栄書房が主催し、タミヤがこれに全面協賛した「モデルカーコンテスト」の第3回に応募して入賞しているんですね。

では約40年前に5回に渡って開催された「モデルカーコンテスト」の概要を振り返ります。

第1回モデルカーコンテスト 1971年3月27日〜29日
こちらのページにも書いてあるように、私はこのコンテストに高校二年の時に参加して、入選しています。
一次審査を通って入場招待券をもらい、新潟から晴海まで最終審査発表を見に出かけていったわけです。
その様子は後日、「オートスポーツ」の別冊に掲載。
このような入賞作品が並んでいますが、私のカレラ10もあります。

「特選」は当時から著名だった杉崎英明さん、準特選はバイクモデラーの世界では「大師匠」と言われる小出晃さんです。

(お二人はモデルアートでも記事を書いている「プロ」なので、名前を出しました)

ちなみにもう一人の準特選の方(第二回では特選)のローラT70は煙モクモクのギミックが注目されていましたが、「トリノのIさん」から「現在は蒸気機関車模型でスチームモクモクさせています」と教えていただきました。

「塗装の仕上げは群を抜いている」なんて褒められてますが、実際は塗装に失敗してコンパウンドで磨いたからなんです。

当時は誰も「研ぎ出し」なんかしてなかったし・・・。

 

その後出た別の雑誌です。
この展示会は高校生の私にとってはものすごく大きな体験でした。誰と比較するでもなく自分で楽しんでいたプラモ作品が大きなコンテストで評価されたことで、この趣味をさらに続けてもいいんじゃないかと思った。

もし入選していなかったら、多くの同級生と同じように模型作りという趣味はここで打ち止めになったかもしれませんから。

 

なお、この時やはり参加されていたのが相互リンク先の「ひろポン」さんで当時やはり高校生。40年以上前、二人はあの晴海の会場にいたんですね。

こちらをご覧ください。

 

第2回モデルカーコンテスト 1972年3月10日〜12日
翌年のチラシです。

私は高校三年になり、プラモを封印して受験勉強していました。

でもこの冊子だけは買いました。

時々眺めて、ため息をついていました。

第3回モデルカーコンテスト 1973年3月2日〜4日
第三回のチラシです。

私は大学に進学し、新生活に慣れるのが手一杯でしたから、この時期はプラモからちょっと離れていました。

そしてこちらが1974年版のタミヤカタログ。

左上に「トリノのIさん」さんの作品が載っています。

「10才の頃の作品が1974年のタミヤカタログに掲載されている」
というのはそういうことなんです。

それにしても「10才」でこれ・・・信じられない。

 

 

ちなみに上のカタログの左下にあるスバルR2は、これまた「ひろポン」さんのお知り合いの「ミーヤン」さんの作品だそうです。
第4回モデルカーコンテスト 1974年5月24日〜29日
第4回は、それまでの晴海会場から池袋・西部デパートで入賞作品の発表と展示が行われています。ここには現在、「日産テクノモデラーズクラブ & TFWTのメンバー」として静岡の展示会で素晴らしい作品を展示されている「F」さんが参加して、何と準特選になっていることが判明しました。
第5回モデルカーコンテスト 1975年5月3日〜5日
ブリヂストンビルのショールームで優秀作品の展示発表が行われています。そしてどうやらこの後は開催されていないようです。
 

さて、

 「今年のモデラーズクラブ合同展(5月19〜20日)では1/12スケールなどのカーモデル作品群を振り返るパネル展示を考えている」

ですが、タミヤの支援もあってこのように実施されました。

○合同展の受付にパネルやチラシなどを展示

○「静岡プラモ親父の会」 のテーブルでもパネル展示


(ちなみにこの二つは元タミヤ社員の「U」さんの取り計らい)

○「GARAGE24 車談呆人カー模deリング」のテーブルにはパネルやチラシを置くとともに、20日には私のカレラ10とひろポンさんのマトラ(どちらも当時のものを修理したもの)を展示

 

お蔭様で来場者の認知度も高く、試みは成功裏に終了しました。

最大の収穫は「Fさん」を”発見”したことでしょうか。

 

過去の応募者で現在消息が判明している方たちを確認します。

第一回・・・私とひろポンさん。 なお「静岡プラモ親父の会」のUさんは友人たち数人と応募するも書類審査まで 
第二回・・・未発見 
第三回・・・トリノのIさんとミーヤンさん 
第四回・・・日産テクノモデラーズクラブのFさん 
第五回・・・未発見

となります。

当時の少年たちも今は40代後半〜50代のオッサンですが、私含めた6人の仕事を確認しますと、皆何らかの形でデザインや模型に近い所にいます(実は私も最近は会社の製品デザインの責任者もやっている)

そういうことが好きだったから自然とその方面の仕事に就いたのかもしれませんが、もしこのコンテストがその後押しをしたのであれば、タミヤは私たちの人生に決定的な影響を与えたと言えるでしょう。

さて今後ですが、この6名の方々とは続けて連絡を取らせていただくとともに、過去5回の参加者の探索も行いながら、できることなら翌年の合同展で作品の持ち寄り展示やちゃんとした同窓会でもしましょう・・という算段です。

そんなわけで、さらにコンテストの参加者を探索中です。もしこのページを見て「自分も参加した」という方がいらっしゃったら、ぜひご連絡くださいませ。

(2012/5/25)