妹、ただ今冬眠中 編

 

2002.03.14

午後、所用のため中心街へ。時間があったので、まずはパソコンが復活しているかどうか確認をかね、秘密基地へ。
残念ながらパソコンはなし。代わりにしばらく利用出来ない旨のおわびのお知らせが、パソコンが置いてあった場所の後ろの壁にペタリと貼ってあった。
『あー、秘密基地、ついに消滅かあ〜。居心地、良かったのに……』
妹、がっくり。
店を引き上げるべくカウンターの前を通りかかると、
「インターネットですか?」
顔なじみとなった店員さんに声をかけられたので、
「実は……」
今までの経緯を説明。店員さん、びっくりしつつも納得。
「パソコンが来たら、また、お願いします」
あいさつしてから店を出る。

所用を終え、図書館へ。カウンターにいた馴染みの職員さん(女性。司書さんでもある)にあいさつした後、ふと、数日前に設置されたというパソコンを覗いて見ると、幸い、誰も利用なし。
「使ってもいいですか?」
カウンターに向かい、期待を込めてたずねてみると、
「じゃ、この申し込み用紙に名前を書いて下さい」
の言葉とともに、申し込み用紙を渡されたので、氏名・住所・年齢・使用時間(1日1回、最大30分まで、とのこと。)を書き込むことになる。
そしてパソコンの前へ。
とはいうものの、兄やメグさん、秘密基地とは違い、図書館や市役所を始めとする公共のホームページ中心のメニュー画面が出ていたので、一瞬迷った妹。カウンターにいる職員さんに個人のホームページの見方をたずねると、

・まず、メニュー画面中程にある[自由検索]をクリック。
・すると画面が代わり、プロバイダーがいくつかが出て来るので、そこをクリックすれば、後は同じ、
とのこと。

早速、自由検索をクリック。すると、ヤフー、○○、○○、が並んで出てきたので、すぐさま左端にあったヤフーをクリック。まもなく、おなじみの検索画面がコンニチワ。
『よし、兄上のホームページに行くぞう〜!』
いつものようにキーワード検索で行こうと思い、文字を入力しようと思ったところ、あら、http://で始まるアドレス入力やった。

で、職員さんに聞きながら設定を直し、[模型電動士]と入力。検索部分をクリックすると、間もなく画面が変わり、136件分という該当一覧が出現。一番上の[模型電動士]をクリックしたところ、一昨日と同じ車輪どアップのトップページが出現。無事にたどり着く。やれやれ、まずは一安心。

その後、カウンターを覗くと、先ほどの職員さん、利用者待ちの状態で読書中。そこで兄の紹介コンテンツに画面を変えた後、
「兄が出てます。見ませんか?」
声をかけると、職員さん、周りに人がいないのを幸い、パソコンのそばへ。
「兄です」
の言葉とともに写真(妹がぶっ飛んだあれです)を指さすと、職員さん、兄を見るなり目を丸くして
「まあ〜!!」
といいつつも、はじめの部分を読んだのか、
「年が離れているんですね」
スルドイ突っ込み。

それから画面をトップページに戻し、兄のホームページの内容と、妹が原稿を書いているコーナーを簡単に説明。
「(お兄さんの)ホームページはどうやって探せばいいんですか?」
画面を見ながらたずねる職員さんに、先程のやり方を説明する。
その後、職員さん、再びカウンターへ。

それからマウス片手に最新版を読みつつ兄のレスを探しに行くと、やはり、一昨日は書き込みが多かったらしく、兄、
『な、なんだ、この書き込みの量は!』
うれしい悲鳴を上げつつも、フライングフェザーの車輪の作り方について丁寧なレス。

そしてさらに最新版を読み進めて行くと……。おおっ、ちかこさんが『こんばんは』
のタイトルで
『メグさんから、横目日記に自分の名前が載っていることを聞きました。門外漢ですが、これからもよろしくお願いいたします。』
という旨の書き込み発見。これに対する兄のレスも
『メグさんが、あちこち覗いて歓迎されています。ちかこさんもどうぞ 覗いて下さい。』
歓迎のレス。

が、その一方
『今度はちかこさんも降臨するかもしれないぞ』
リンクしている訪問者に対して、ハッパを書けるメッセージも書いてあった。

と、一通り見た妹。画面を最新版へ。
すると、いつものように掲示板の上に書き込み画面が出現。
『あ……もしかしら送信できるかも』
即座にテスト用として、次の文章を書き込み。

『図書館から んちゃ!
図書館からカキコしている妹です。
とはいうものの、時間は30分しかないし、掲示板カキコうまくいく か・・・うまくいったらバンザイ!
今日はテスト送信で失礼します。』

推敲の後、投稿のボタンをクリックすると……おおっ、載った、載った!
テスト送信、 大 ・ 成 ・ 功 ! !

2002.03.16

AM8:50頃、兄より
「取りに行きたい物があるので、10時頃行く。1号が学校から帰って来るので、11時半頃、帰るから」
というTELあり。

AM10:15頃、兄一家来訪。台所に来た兄に、所用で出掛けている母より預かったぬか漬けを渡すと、兄、
「ぬか漬けもらったよ!」
後から来た義姉に声をかけるや否や、ぬか漬けの袋を持ち、台所を脱出。ぬか漬けを車に置きに行った後、そのまま2階にある[謎の第2倉庫]へまっしぐら。

『そうか、取りに行きたい物は[謎の第2倉庫]にあるのか……』
そんなことを思いつつ、居間でお茶の準備をし、お土産のお菓子を広げていたところ、ほどなく、兄、顔にゴーグル、ボディーに青いスキーウエアーをまとい、いきなり仏間のふすまを開けて居間に乱入。

「ほら、あった。これでいいだろ?」
兄、[謎の第2倉庫]のタンスに収めていたというスキーウエアーを義姉に披露(後で話を聞いたところ、家族揃ってスキーに出かける事になったんだそうな)。
『えっ、そんなものまであるの……』
半ば絶句している妹の反応をよそに、兄、コタツでお菓子を食べ始めた2号のそばにより、にこやかな声で
「だーれだ?」
ところが2号、全く動じず。反対にニコニコ笑いつつ
「お父さん!」
あてが外れた兄、スキーウエアーを脱ぎ、お茶飲みに加わった。

その後兄とホームページに関することを中心におしゃべり。

図書館は1人30分までとなっているので、今は掲示板を見ているうちに時間が経ってしまい、工作室まで見れない、と、説明すると、兄
「でも、無料か。いいなあ……」
まんざらでもなさそうにつぶやいた。

・工作室について
掲示板で話題になっている車輪について聞くと、兄、今度は日本のクラシックカーがテーマ。あの車輪は全部手作りで(ウヒャ〜!)、
「指輪ぐらいの大きさの物に、32本のスポークをくっつけてさ。しかもそのスポークの細さは0.3ミリなんだ。」
ニカニカ顔で説明。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、それを横で聞いていたお義姉さん
 「でも、時々、
『なんぎい〜』『つらい……』
なんて言いながら作ってるわね。
でも誰も
[作ってくれ]って言ってないものを作っているんだもの。『そんな無理して作ることないのに』
って、言ってるの」
兄の説明とは裏腹の証言。


が、兄も負けてはいない。
「いや、ポルシェを作った後だから、やっぱり、それぐらい、ハッ、とさせるものを作らないとね。なんたって回りのレベルが高いから」
こう言いつつも、新たなる挑戦を開始したせいもあってか、ちょっぴり嬉しそう。
「そういえば、メグさんが
『今、Mizさんのところが盛んのようですね』
って言ってたけど……」
妹の言葉をきっかけにホームページのアクセス状況を聞くと、
「(Mizさんのフェラーリ、みたかい?と言う兄の問いに、見た、と答えると)Mizさんの模型の作りはやっぱり凄いよ。今、1日180人ぐらいだな。」
予想もしない返事が帰って来る。

その後、話の区切りが付いたのを潮に、兄、
「そうだ、サンダーバードの模型、撮ろうと思っているんだけど、どれだ?」
なぜかデジカメ片手に2階へ。
ほどなく妹も2階へ。『タコツボ部屋』の押し入れに大切に保管しているサンダーバードの模型が入っている段ボールを抱え、エピソードのネタ探しも兼ねて整理整頓してる部屋に行くと、兄も『謎の第2倉庫』から持ち出したサンダーバードの模型を持参。材料が揃ったのを確認した兄、
「うわあ、3号、バラバラだったか……」
「イマイ、廃業したんだよ。知ってた?」
レイアウトを組みながら妹に衝撃の事実を告げた後(いやはや初耳。そういえば、その後発行された雑誌[宇宙船]にも話題となっておりましたっけ)、撮影開始。

そして撮影の最後、大きさの参考になるのと、ウケ狙いを兼ね、
「(青月亭さんが送って来た)アラレちゃんのフィギュア、出そうか?」
兄に提案すると、
「いいねえ〜」
まんざらでもない様子。

それから間もなく、兄、妹が本棚から持ち出して来たアラレちゃんを2号の横にセット。ほふく前身状態で撮影をする。

 「これ、組み立てない方が値打ちが高いんだろな。」

兄、ジェットモグラの模型を手に取り、つぶやいた。

2002.03.31

PM2:40過ぎ、メグさん、ルナちゃんを連れ、ひさしぶりに来訪。玄関で話をした後、散歩に付き合う。

メグさんにどんな順序で図書館のパソコンでホームページを見たのか質問されたので、見た順に報告。
すると、その様子を聞いたメグさん、
「じゃ、こだわり道場、見ていないんですね」
そうだったのか……といいたげな声で妹に質問。
「うん、行ってない」
即座に答えると、メグさん、
「お兄さん、そこまでカミングアウトしていいんですか?今回のこだわり道場ではクリーミーマミのこと、
『自分の中では印象に残っているアニメだ』
って書いてありましたよ」
びっくりした様子で妹に報告してくれる。

く……クリミーマミぃ〜。

あらあら、なんて懐かしいアニメを題材に……。
と、思った途端、
「そういえば、昔、下宿に行ったとき、クリーミーマミのポスターが壁に貼ってあって(それも、ただポスターのまま貼っているのではなくて、きちんとしたパネルにして飾っていてような気がするんだけど……。兄上、覚えてる?しかもそのポスター、アニメージュの付録に付いて来たような感じの物だった)、吹っ飛んだことがある」
思い出話をメグさんにすると、
「あ、それわかります」
メグさん、即座に納得。
「でも、私、クリーミーマミのこと、よくわからないんだ」
話をどう進めればいいか悩んだ妹の声に、
「私は覚えています。主題歌の一節が書いてありましたけど、私も画面を見ながら思わず口ずさんでいましたもん」
メグさん、明るい声で返答。

「そういえば、森高千里のことも何かあったな……。
(後で思い出した。これも下宿に行ったときの話なんだけど、アメコミ のヒロイン、ワンダーウーマンだったかな?に扮した森高千里のCDジャケットを見せられたんだ。
この時、
『あ、お兄ちゃんも、他の男の人と同じようにアイドルに憧れるんだ ……』
なんて、妙に感動したのを覚えている。なんせ家にいたときは模型ばっかりいじってたからね)」
ちょっとうろ覚えの妹のつぶやきに、メグさん、
「あ、それは前に聞いたような……。
確か森高千里って、オタクファンが多いんですよね(←ゲッ、知らなかった)。
ま、お兄さんの場合はナウシカが好きだと言うことなんで、なんとなくわかりますけど……」