60年前、この電文を皮切りに始まった太平洋戦争はその後の日本の運命を大きく変えることになります。幾多の悲惨な戦い・・敗戦・・戦後の復興・・と歴史には切れ目はなく、現在の日本社会もその延長線上にあります。
その意味で、この電文を見るとき色々な思いが脳裏をよぎります。
現在の私は車の模型が専門のようになっていますが、もちろん軍艦・戦車・飛行機にも多大な興味があります。
「なぜ人殺しの道具である兵器の模型を好むのか・・。」こういう問いかけに対して私は次のような説明をすることにしています。
「人間、特に男性には遺伝的に組み込まれた闘争本能があります。
強いもの・速いもの・大きいものに対して男子はあこがれます。スポーツや自動車レースもある意味では本能の発露です。
兵器は力強さの象徴であり、これを好むのは自然なことだと思いますが、もちろんだからといって私が好戦的な人間だとは思わないでください。
もちろん、まだ記憶からぬぐい去れない第二次大戦中の兵器は特別なものであることは承知しています(戦国時代の甲冑・刀剣を趣味にしていることと本質は変わらないはずですが、受け止め方が異なることはわかっています)。
ただ、’敗戦’は現在の日本の社会のしくみ、日本人のものの考え方に大きく影響を与えている事件であります。私が子供のころより模型を通じて当時の歴史に触れていたことは、精神的な財産である・・とさえ思っています。」 |