ペネロープ号 その1 キャノピー絞りの1

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ポルシェ910のレジンキットを手がけ始めたばかりですが、実はそれよりも優先しなくてはいけないネタがあります。

それは5月の静岡の仲間内のテーマ「劇中車2」に沿ったもの。もともと前作の56年型サンダバードがそのはずだったんですが、色塗りに失敗してあえなく挫折。再度別の車種で仕立てる必要が出てきました。

色々考え、これにします。イマイのペネロープ号(FAB1)です。

ペネロープ号はイマイのプラモの他、数多くのミニカーが存在していますが、どれも皆おもちゃっぽくて今ひとつ。何というか”実車感”がないんですよね。

(と言っても、そもそも実車が存在していないんですが・・・)

そこで私なりのFAB1を作ってみたいと思います。

ところで何でサンダーバードかと言うと・・・。

中学生の時にNHKの放送(1966年〜1967年)を見ていたとか、「劇場版(ゼロ-X号が火星に行く話・・・1967年日本公開)」も「6号(スカイシップ1号をデ・ハビランド タイガー・モスが助ける話・・・1968年日本公開)」も映画館で見たとか色々あるけど、本当の理由は前作の56年型サンダーバードで失敗し、もう一回サンダーバーズでリベンジしたかったからなんです(ほとんど八つ当たりと言うか逆恨みですね、嫌な性格)。

では仮組みです。

ボディーのシルエットは、まあそれほどひどくはないと思います(修正はいくらでもできるし)。

キャノピーが青いですね。

そのキャノピーですが、前のラインが真っ直ぐになっているのが気になります。上にある箱絵の写真と全く違うでしょ?

売られている様々なミニカーを確認すると、このように真っ直ぐになっているものはまずありません。多くのミニカーは、箱絵のタイプを参考にしているんです。

でもテレビに出てくるFAB1には、このキットのように真っ直ぐになっているものもあります。

 

実はテレビ放送で使われたFAB1の走行モデル(22インチモデルと言うらしい)は後半で一度作り直されているんです。でもイマイのキットは初期に使用されたタイプをベースに作られているようです。しかも箱の写真は劇場版のものですから、ますますややこしくなっているんですね。

しかもイマイには「リアルタイプ」と言って、後期モデル(あるいは劇場版)をベースにボディーやキャノピーを全部作り直し(キャノピーはもちろん透明で)、さらには室内もちゃんと再現されたキットも存在します。

ただその「リアルタイプ」を手に入れるのも面倒だし、あちらはボンネットの形状が今ひとつ格好が悪いと感じましたので、私としてはこのキットをベースに、自分なりのFAB1を作ることにします。

さてこのキャノピー、後ろに行くに連れてラインが下がっています。これは後期、または劇場版に見られる造形ですが、ちょっとやりすぎという印象。
ちなみにテレビの初期版のサイドビューはこんな感じ。

キャノピーが低く、後ろに向かって水平に近いラインになっています。

つまりこのイマイのキットは、ボディーが初期タイプ、キャノピーが後期タイプを再現し、しかもキャノピーが実際以上に下がっているという、わけのわからない造形になっているんです。

ではどうやって作り直すか・・・。

まずは裏側にパテを詰めて取り出し、型を作ります。

これをボディーにフィットさせます。

ただしオリジナルに比べて後半部分を持ち上げると・・・、こんな感じです。

試しに絞ってみます。
こんなラインになりました。

「リアルタイプ」版のラインにかなり近づきました。

前とずいぶん違うのがお判りでしょう。
で、これを斜めから撮影してみると、妙にかっこ悪い。

キャノピーの高さがありすぎて、「高級車」って感じがしません。

そこでもう一回型を作り、ボディーにフィットさせ、さらに絞り作業の仕上げを考慮して裾を延長(グレーの部分)しました。
再度絞った形状がこれです。テレビ版初期タイプにやや近づきました。
ボリューム的にはこのくらいが良いんじゃないかなと思いましたが、正直言ってあまりかっこ良いとは感じません。

さあ困ったな・・・。

ペネロープ号 その1 キャノピー絞りの1

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