第5回松本城下町モデルコレクションに参加しました

2024年3月16(土)〜17日(日)、松本市で開かれた第5回松本城下町モデルコレクションに出品参加しました。
この展示会、12月に申し込みが解禁された時は数十分で枠が埋まったとか・・・。

主催者によれば、

「もっと参加枠を増やしたいのだが、会場スペースの関係でこれ以上多くなるとぎゅうぎゅうになる。

今後は追加で別の部屋を借りることも必要かも。会場が分かれるのは決して本意ではないが」

みたいなことをおっしゃってました。

松本の人気の理由の一つは、著名プロモデラーが数多く参加してくれること。

雑誌に載っている憧れの作品を直に見られるとともに制作者とお話もできる。

こんな機会は地方ではなかなかないです。

 

以下、参加のプロモデラーの作品とお名前をご紹介。

まずは松本州平さん。

斎藤マサヤさん。
吉岡和哉さん。

奥川泰弘さん。
清水圭さん。
他にはken16wさんも。

彼らプロモデラーの作品はとんでもなく上手なのはもちろん

「作品を見ただけで、誰が作ったかわかる」

ところがアマチュアとは違うと思います。

自分なりの理想を追いかけているうちに独自の表現技法を開拓し、気づいたらそれが「作風」として確立されるに至る。それがトッププロの条件なのかもしれません。

そんなプロの作品を見て技法を真似したいと思う人も出てくるでしょう。実際に会場を回っていると、「松本州平風」「ken16w風」の作品はよく見かけます。

そしてその追随者の中から新たな自分の表現手法を開拓する人も出てくるんだろうな。

ちなみにカーモデルはピカピカの新車状態を理想とする傾向があります。また単品展示が多く、フィギュアを絡めたりジオラマにする人は少ない。

それは他のジャンルが戦い(命のやり取り)に絡めやすいのに対し、カーモデルはレースシーンや日常風景あたりがせいぜいなので、ドラマ性を演出しにくいのも理由の一つかもしれません。

個性を発揮するにはちょっと不利なカーモデルですが、私は私なりにやっていきたいと思います。

 

ところでこの展示会では「One+Oneコンペティション」と題する企画があります。

その主な縛りは

・メイン1つにフィギュア1体を添えてヴィネットで表現する

です。例えば

・「モビルスーツ+パイロット」
・「バイク+ライダー」
・「車+おねえさん」

あたりが一つのイメージです。

 

どうせ松本に行くなら精一杯楽しまなきゃと、 急遽こちらにも参加することにしました。

では何を作るか・・・。

私でしたら例えば車とおねえさんなら普通に楽しく作れそうです。

でももっと違う方向で、カーモデラー以外の人にも喜んでもらえるネタはないかと考え・・・、

これを準備して持っていきました。

結果は・・・自爆でしたね。

それでも何回か、作品を見て「ぷぷっ」と笑う人がいたのを見たので良しとしましょう。

他の作品は皆魅力的でしたが、私の中での一番はSho_taroさんのこちらかな(※)。

※出品者と来場者による投票結果では3位。1位は確かガンダムでした。

個人的にはこれもものすごく好き。
 

ここからは主に地元のカーモデラーの作品。

 

まずはヒデローさんですが、今年も徹底的に作り込まれた力作を披露。
フロント部分もすごい。
こっちがキットそのままのもの。

キットはこんなに省略されていたんだと、逆に驚きを感じます。

ZEROさんの卓。

去年はカーモデルオンリーでしたが、今年はマルチ。

私が引っかかったのはこちら。

とても細かく塗られていて、羨ましくなるほどのテクニックです。

一個大体一時間ぐらいで仕上げるそうです。えっ!?って感じ。

おがっぱさん。

イングランドで開催されるモータースポーツのイベント、「Goodwood Revival」のパドック風景を再現したもの。

全部英国車です。
これだけの数を高い水準で用意するにはさぞ時間とエネルギーをかけたのだろうな。

あるてっくさん。

去年は箱車中心でしたが、今年はCカーやグループ5も多数。

いったい家にはどれだけの完成品があるんでしょう。

これらは私が一番好きな時代のマシン。

自分でも作りたくなります。

ファクトリーYOSHIDAさん。

いつものバスや痛車もそうですが、今年はデコトラ竜神丸が目玉。

構想やパーツ集め含め、完成まで10年もかけたそうで、松本州平賞をゲットしたのもうなずけます。
GSX110Sさん。
私はバイクプラモに詳しくないので、これを見ても「うわー、すごいきれいだな」と 感じるのが精一杯。

でもバイクプラモに詳しい人に聞いたところ「プロターのこのキットがこの姿で展示してあるのが奇跡」だそうです。

Sho_taro さんの卓は常に人が途切れないほどの人気。

車自体の完成度はもちろん、フィギュアの塗りの上手さ、魅力的なディスプレーなど、見せる要素がてんこ盛りです。

こちらはSho_taroさんとおすとろんさん(展示会の代表のお一人)のコラボ展示。
新旧トップガンのバイクが並んでいます。
おすとろんさんの新作。

制作途中の様子をずっと見ていましたが、何とか間に合いました。

発熱弾性体さんのMOTUL AUTECH Z。

驚くことにキットではなく、3Dプリンタによって出力されたものなんです。

お仕事柄3DCGなどのスキルはお持ちとのことですが、そうは言ってもデータを起こして光造形し作品にまとめていく大変さは想像以上だと思います。

コバアニ模型工房の社長様の作品。

ガレージはご自身で設計・生産・販売している製品です。

私もこちらの作品でこの会社の製品を使わせていただいていて、その縁で去年の静岡では声をかけていただきました。

まさか松本でお会いできるとは。

車やフィギュアの美しさは驚くべきものでした。

 
MG75さんは数少ない艦船モデラーのお一人。

展示会参加は初めてとのことでした。

こちら、タミヤの大和をポントスモデルのレジンやエッチングパーツで徹底的にディテールアップしたもの。

制作には一年以上かかったそうですが、納得の仕上がりです。

ポカモトさん。
彼のすごいのは、作品を一つ見ただけで誰が作ったかわかるところ。

そしてその技法が模型の魅力を最大限引き出していること。

私ももしAFVをやるとしたら、まず彼のテイストを目指すんじゃないかなと思います。

私が中学生の時に発売されたタミヤの1/25ロンメル。

現在のスキルで仕上げられたこの作品は、現在のキットに比べても全然見劣りしない。

ジューイチさん。

台湾の原型師さんによるオリジナルキャラだそうです。

そのエキゾチックなテイストと、細部まで描き込まれた塗装に見入ってしまいます。
 
こちらは「モケイのジカン」サークルの共同展示。

メンバーの中に「GARAGE24」仲間のオペさんがいて、ちょっとびっくり。

彼の説明によれば、このサークルにはとにかく凄腕が集まっているんだそうです。

作品の素晴らしさにはっきり言って打ちのめされました。

私も車を単品で作れと言われたらそこそこのものはお見せできるんじゃないかと思いますが、フィギュアとか情景となると初心者に毛の生えた程度。

これら作品は私の及ばない境地にあります。

精進して少しでも近づきたい。

これなんかもうアートの領域に入ってるんじゃね?
 
最後に私。

A112アバルト以外は去年とかぶらないようにしました。

動きが入っているのはマトラF-1とフィアット131。電飾はカウンタック。これらは好評でした。

目玉はアリストベースに改造したレガシィ

車に興味のない人はスルーしていきますが、カーモデラーですと、

「これ・・・?、キットないよね」

と不思議そうに立ち止まってくれます。

他にはプリメーラP10が人気でした。こちらも市販車キットは存在せず、タミヤのレースカー(JTCC)を改造しましたが、最近の旧車ブームもあってか実車 人気も高まっている。

P10の市販車バージョンのキットがあれば結構売れるんじゃないかと思います。今からでも遅くないと思いますよ、ハセガワさん。

表彰式でこれをいただきました。

なんで俺が・・・? と思いましたが、プレゼンターのken16wさんが皆の前で私のHPを昔からよく見ていたことを話してくれ、長年の活動に対する評価も含めての賞だったのかなと自分なりに解釈。

いただいた工具はありがたく使わせていただきます。