第21回 モデラーズクラブ合同作品展報告

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2010年5月15日(土)〜16日(日)、ツインメッセ静岡にて開かれた第21回モデラーズクラブ合同作品展に、「車談呆人 カー模deリング GARAGE24」のメンバーとして作品を展示しました。

GARAGE24

今年集合したメンバーは「茶菓餅」、「KAD」、「SHUN1/24」、「mon」、「n-hirobe」、「有楽町」、「naga」そして私の8名。

「naga」君は就職活動その他が忙しく、今回は新作はなし。でも毎回顔が見られてとても嬉しい。

そして今年のお題は「派手な旧車」。メンバーの好きなテーマなので、力作が集まりました。

 

まずは「KAD」さんのMG-B。全体にかっちりした仕上がり、特にパネルの境界線でぼてっとしないところは私には真似のできないところです。

「mon」さんのコルベット。

同時に展示した「茶菓餅」さんのコルベットと色がかぶるのがわかっていたので、コカコーラ仕様にしたそうです。

その勢いで自動販売機も制作。

「有楽町マリオンのからくり時計」さんのRX-7。

何故かボディーを外したままどこかへ行ってしまったので、思わず撮影。

痛車は中を仕上ていくと楽しいですよね。

「茶菓餅」さんのA100。二台ともタミヤベースをガンガン改造していて、すごいです。

アルピーヌ好きのお客さんも多く、常に注目を浴びていました。

「n-hirobe」さんのシルビア。全体の仕上げの美しさは静岡に展示してあるカーモデルの中でもトップクラスでしょう。

私のフォードA教習車。

私が持ち込んだ中では一番注目度が高かったです。

元ネタになった新潟関屋自動車学校さんの復刻版パンフレットも同時陳列。

ただ、これらメンバーの全ての作品を蹴散らし、女性に大人気だったのが「SHUN1/24」さんのビートル。

本人も気を良くしちゃって、

「ビートルズのレコード盤を再現したんですよ」
「文字はビートルズの曲の題名や歌詞をAから順番に並べて」
「文字は同心円状ではなく、レコードのように渦巻きにしたので、データを作るのが大変でした」

 

「後ろにはバンパーじゃなくてレコードプレーヤーのアームとピックアップを再現しました」

なんて丁寧に説明するものだから、こっちも全部覚えちまったわい。

 

この状況が他のメンバーに与えたショックは計り知れず、来年の裏テーマは「女の子にウケる模型」にしようかなんて考えてます。

(表のテーマはすでに決めています)

Ducktailsさん

モノグラムのコルベットC1です。

私のAMTと比べると、ややワイドで角ばった感じ。

 

Ducktailsさんのコーナーにこれを発見。

私が痛車を連続して作ることになるきっかけを与えてくださった方(バレバレ)の作品です。

「12気筒エンジンの真上にラーメン屋の屋台が載ってますが、まだこれは完成ではないんです。この後エンジンの熱でラーメンを茹でる寸胴を加熱するように・・・」

などとわけのわからないことをおっしゃってました。

 

私の作品にも触発された「コスプレ」だそうです(笑)。

静岡オートモデラーの集い

「mutti」さんの一連のシリーズは素晴らしかった。

ちなみにこれはお兄さんの作品。

「mutti」さんの釘宮オデッセイ。昨年に続いての展示ですが、ちょうど私もオデッセイをやっているので、もう1回見られて良かった。

確認したかったのは、ボディーの塗り分けなんです。

デカールを貼ることを前提に、まずはどのようにベースを仕立てるかって所のセンス。それが素晴らしい。

「saba32」さんのフェイトFD。

 

アオシマ痛車の中でも特に人気の高いアイテムですが、どちらかと言えば透けやすいデカールを、なるべく重ねないように1回ずつカットしながらの作業が大変だったとか。

その努力がわかる、素晴らしいフィニッシュでした。

湘南さん

北澤さんの「ジャガーXKSS」。

工作過程を日々見ていたこともあって、その苦労の様子は知っているのですが、やっぱりすごいなと言うしかない仕上がりでした。

「オミッタ〜ズ」さんのコブラ427ストリート。

ボディーカラーも刺激的で、とても存在感のある佇まいでした。

小田さんのポルシェ956。

ドア開閉やエンジン部の作り込みなど、見る人を圧倒する力作です。

 

 

こういうものを見せられると、悔しさ半分、羨ましさ半分。

それが正直な気持ちです。

「TZ」さんのシビック EK-9 けいおん!

まさかTZさんが痛車をやるとは思いませんでしたが、それまでの一連の作品をあらためて眺めると、以前にはアオシマD1グランプリシリーズの「百式 Mk-弐」を作るなど、決してこっちの方向が嫌いじゃなかったらしいと納得。

「かっぱコーヂ」さんのミウラは、昨年の「GT40Mark1」に続くフル開閉です。

閉めた時のチリもバッチリで、工作技術の確かさが伝わってきます。

多田さんの「サーブ・96」。

言わずと知れたフルスクラッチってやつです。

まだ製作途中のものをこっそり見せていただきましたが、来年はこれが完成されて展示されるんだろうと思うと、とても楽しみです。

超絶作品など

スターウオーズ関連の作品。

すごすぎて声も出ません。

すごい作り込みの艦船模型は多々あったのですが、なぜこれを素晴らしいと思ったかと言いますと・・・、

空中線がとても細く、遠目には張っていないように見えていたこと。

模型では空中線が妙に目立つ作例が多いような気がするので、このさりげなさが逆に素晴らしいと感じました。

ご存知「ラピュタ」のシーンを再現したもの。

とても好きです。

「ヒロシ」さん

長い時間を費やして完成させたロータス72D。

お疲れ様でした。そして本当に素晴らしかったです。

模型多国籍軍

「M.K」さんの作品は本当に艶が美しいんです。

そういう作品がずらっと並んでいると、その一画全体がきらきらした感じになって、いつも「いいなあ」と感じています。

「ART-Hirano」さんのお仲間

毎度おなじみの「キャラボディ」。

今年はこういうのをいかがでしょう。

アオシマブース

完全新金型で話題を集めているカウンタックの実車が展示されていました。

この個体は有名なものらしく、雑誌にも度々登場。聞いた話では世界で最も保存状態の良いものだそうです。

こうやって展示されているとその凄さを感じにくい面もありますが、展示会が終わってから「茶菓餅」さんに静岡駅に送ってもらっていた時、ちょうどこの車とすれ違いました。

ものすごいオーラを放っていて、やはりカウンタックは別物だなあと納得。

キットも展示されていました。

なかなか良い感じでした。

タミヤの新作

発売直前のアストンマーチンDBSのパーツ(完全ではない)をひょんなことから手に入れた「matsu」さんが、周りにせかされてパチ組みしていました。

制作の様子を見ていましたが、
「パーツ数は少なめ(エンジンなんか部品二つ!)」
「ヘッドライトは未塗装でもきちきち」
「プロポーションはとてもかっこよく見える」
「すじ彫りは浅め」
「作りやすそう」
あたりが感想です。

 

まあ、これはこれでいいんですけど、全体の印象としては、「プラスチックで出来たミニカー」かな。

ちゃんと完成させれば見た目の良いものになりそうですが、実車を縮小した模型を作ってるって感覚は薄いだろうと思われます。

これと対極にあるのがいわゆるアメプラですね。

チラシ

会場で「ホビーのまち静岡実行委員会」制作のチラシが配られていたので、手にとってびっくり。

私達の展示がバッチリ写ってました。また覗き込んでいるお客さんも顔見知りの方。その方たちにとっても良い記念になったでしょうね。

あまたの出展者の中で、何で「GARAGE24」が選ばれたか、チラシを作る人の立場になって考えてみた。

・出展している私達と、見に来た人がコミュニケーションを取っている様子が一つの絵になっている。 
・作品展示が平面的レイアウトで、むしろ整理されている感じになっている。
・ カーモデルはカラフルである。 
・私含め、出品者の服装が”普通”である(おいおい)。 
・出品者としては若い人よりも年配のおっさんの方が展示会のイメージに合う。

さあ、どうでしょうねえ。

 

レセプション

初日夕方のレセプションでは、合同展に連続20年参加している老舗クラブの表彰などがありました。

オードブルやビールも用意されています。

GARAGE24の某メンバー「このビールや食い物は誰が金出してるんだろう?」

私「そりゃ静岡模型教材協同組合だろうけど、モトはといえば俺たちがプラモを買った金だ。遠慮なく食べようぜ」

写真は左から静岡模型教材協同組合の

田宮俊作 理事長

長谷川勝重 理事

青嶋典生 理事

田宮昌行 監事

です。

この世界の公人なので、お顔と名前は公開させていただきました。   

日曜日には田宮俊作会長さんが「助手」さんの案内で各展示ブースを回られ、私達のところにも立ち寄られました。

確か去年は私達のブースを眺めてはいただいたものの、短い会話で終わっていたのですが、今年はフォードA教習車に目を止めてくださったことや、助手さんが私のことを紹介してくださったこともあり、私が子供の時にT55コマンダー戦車で田宮模型を知り、その後長く模型をやっていることや、会長さんと古くからおつき合いのあるクリヤマ模型さんの近況なども含め、かなり長い間お話させていただけたのはありがたかったです。

田宮会長はこの世界では知られている方ですが、私は他のメーカーの社長さん方のお顔は知りませんでした。 そのためハセガワやアオシマの社長さんが合同展の各クラブを巡回されていても気づかなかったでしょうが、もし回っていなかったとしたら、あるいは回っていても声をかけていなかったとしたら、とてももったいないことだと思います。

ショウには日本中の”濃い”人たちがわざわざ時間と大金をかけて集まってくれます。この機会を利用し、色々な意見を聞いて製品作りに活かさない手はないと思うのであります。

そういう意味でも、毎年各ブースを熱心に回っておられる田宮会長さんってやっぱりすごいなあと思いました。