第19回 モデラーズクラブ合同作品展報告

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2008年5月17日(土)〜18日(日)、ツインメッセ静岡にて開かれた第19回モデラーズクラブ合同作品展に、「車談呆人 カー模deリング GARAGE24」のメンバーとして作品を展示しました。

メンバー以外の作品写真の紹介については、全てご本人(ご本人が不在だった時は、同じ小間のお仲間)の了解を得ております・・・確かそのはず。

 

GARAGE24

「車談呆人 カー模deリング GARAGE24」、正式メンバーは「茶菓餅」、「KAD」、「Miz」、「SHUN1/24」そして私の5名なるも、各メンバーの共通の知り合いや、ひょんな縁で集まった人たちもゲストとして参加しています。そのあたりの境界線は結構曖昧です。

今年は「Miz」さんが仕事の都合で急遽来られなくなったのが残念ながらも、北海道から「mon」さん、滋賀から「n-hirobe」さんが参加、また日曜だけながらも東京から「わーくす」さんが駆けつけてくれました。

各自がホームページを持っていますので、展示品の紹介は省略させていただきます。

「mon」さんはHPを持っていないので、ここで紹介。それにしても「mon」さんの実車に対する知識の深さには、いつお会いしても脱帽です。

 

湘南さん

多田さんの「ベントレー・アルナージT」、タミヤベンツを「芯」にしたフルスクラッチです。

こういうフルスクラッチの場合、「アラ」が見えていると逆に「手作りだ!」とわかって注目を浴びることがあります。

逆にこの作品のようにあまりにもきれいにできていると、よほど詳しい人でないと「外国のプラモかな」と思われてスルーされてしまうんですよね。

それほどすごい作品です。

北澤さんが一から原型を作った「オーテック・ザガート・ステルビオ」。

私たちが買うことのできるレジンキットやチョロQなども、こうやって誰かがモトを作っているわけですけど、そのすごさをあらためて実感することができました。

「TZ」さんの「マツダ・サバンナRX−7ボンネビル」。本当にすっきりしてきれいな仕上がり。

同じく「TZ」さんの「日産・リーボクスカイラインGT−R」。工作途中から完成を楽しみにしていた作品でした。

小田さんの「ミツビシ FTO−WR」。思わず「架空の設定ですよね」と聞いてしまいました。実際にあるのかと勘違いしそうな「ホントらしさ」です。

ハセガワの新作、「フェラーリ 250 テスタロッサ」は多数の展示がありましたが、ここはやはリ北澤さんの作例を。

 

皐月Factory (さつきファクトリー)さんの「痛い車」

今年は痛車が旬、様々なブースで痛車(あるいは痛ジェット機なども)の展示が見られましたが、私が巡回した中で一番痛かったのが、「mutti」さん「皐月Factory」とそのお仲間の展示でした。 

実車でフェラーリを「痛車」にする人はなかなかいないと思いますが、「イタ車→痛車」ができるのも、模型ならではですね。

私はこっち系のアニメには詳しくないのですが、私の知人で「今度岐阜の痛車祭り(萌え車祭りだったっけ・・・まあいいや)に参加するんです」なんてことを言うような人から、上の作品について情報をもらいました。


(ちなみに、右下のクッションの写真は、その人の愛車の後部座席にあったものを、私が携帯で撮ったものです。手前のキャラが“フェイト・テスタロッサ”ですね)

 

 

白いフェラーリのキャラは 「魔法少女リリカルなのはA's(エース)」 に出てくる“フェイト・テスタロッサ”ですね。フェラーリだけに(笑)

「なのは」に出てくるキャラ名は、車名を冠したものが多数あります。

主人公の一人、”高町なのは”は全く関連ないですが、 スバル・ナカジマとかティアナ・ランスターなんてのもいますし、シグナム、ヴィータ、ザフィーラ、シャマルなど、欧州車が比較的多いです。 中にはスカリエッティなどというマニアックなのもあったり(笑)

個人的には「リリカルなのは」は痛車にしやすい題材だなぁと思います。

 

・・・この情報が正しいのか正しくないのかもわからない私ですが、”彼が言うのだから” おそらく間違いないでしょう(爆)。

 

「痛車」模型と言えばアオシマの「ハルヒFD」ですが、この作例ではドアの改造やボディーカラー、デカールの貼る位置などにたくさんの工夫が見られます。

「mutti」さんはもともと凄腕の方で、ちゃんとした(?)模型も素晴らしい仕上がり。こちらは「マラネロGTS」。

 

模型多国籍軍さん

模型多国籍軍」の「M.K」さんは新潟出身(現在は愛知県在住)。子供の頃は私が30年間行きつけにしている三条市のクリヤマ模型さんに通っていたとのこと。
M.Kさんが中学生くらいの時、そのクリヤマさんに行ったら、店の中でナウシカのフィギュアを塗っている人がいたのを見たことがあるとか・・・。

実は私、20年くらい前にクリヤマさんの店内で何度か模型製作実演をやったことがあるんです。ナウシカも作っていましたし・・・。もしかしなくてもそれって俺。

以前、この「ミトス」の色がご自身のデジカメでは出にくいとおっしゃっていたので、私のカメラでも撮ってみました。この写真を見て、ご本人は「かなり忠実」とのこと。

デジカメは全ての色の信号をデータにすると一枚の画像サイズがとんでもなく大きくなるんで、一般用のカメラではかなり情報を間引いているんです。間引かれた情報はそのあと補正をかけても復活はしません。
撮影時にどの信号を無視するかはカメラの味付けで、それがカメラのクセのひとつになる・・・。
私のカメラは、紫系に強いのかもしれません。

この痛車キットの標準色はメタリックブルーですが、赤の方が映えるかもしれませんねぇ。

Blog Modelers

Y's retreat」の「yaszo」さんの「250GT」は珍しくもイタレリのキットです。フジミから新作が出ますので、他社をやるなら今って感じでしょうか。青と黄色の選択もいいですねぇ。

ヒロシのホビーライフ雑記帳」の「ヒロシ」さんの「911GT2レプソル」。11年と10ヶ月前に作り始め、やっと完成したと言う力作。

そのためもあってか、惚れ惚れするようなできばえ。

そして、カーモデル以上に驚いたのが、この作品。「ヒロシ」さんの娘さんが「自分で」「作って」「塗装した」ものだそうです。

「ヒロシ」さんのお嬢さんは8歳です・・・・・。

「ART-Hirano」さんとお仲間

ラジコンのボディーに数十時間かけて塗装を施し、ほとんど芸術にまでにしてしまう「ART-Hirano」さんです。

これを塗るために10日、しかもゴールデンウイーク期間中のことだったとか・・。

こちらはお仲間の作品ですが、プラモより大きい分、「痛さ」の迫力はすごいものです。

この画像じゃわかりませんが、近くによって見ても、細部まで手抜きなし。驚きました。

心に残った作品

「スケールワークス」さんの小間に展示してある作品の多くは超絶な作り込みで見る人を唸らせてくれますが、今回はこのポルシェが心に残りました。

製作者ご本人は「素組み」と謙遜しておられましたが、とにかくここまでプラモをきれいに完成することができる人が、世の中に果たしてどれだけいるかってことです。

私はまだ到底この領域に達していません。

「童夢 零 RL」の設計者の方からお話をお聞きしました

他の人とはちょっと違うと思いますけど、私は展示会で私の作品をじっと眺めていたり、仲間の作品の写真を一生懸命撮っていたりする人がいると、ついこちらから話しかけてしまうクセがあります。

会話が続かなければもちろんそれまでですが、模型をやる人って、どちらかと言うと「奥ゆかしい」性格の人が多くて、本当は作品について色々質問したいと思っていても、恥ずかしがって声をかけてくれないんじゃないかな・・なんて考えてのことです。大抵の場合、そこから話は弾んでいきます。

さて、会場でこの童夢をニコニコしながら「じ〜〜」っと見つめている人がいたので、「この車がお好きなんですか?」と声をかけたところ、何と!その方はこの「童夢 零 RL」の設計者のお一人で、1979年のルマンにもスタッフとして参加していたとのこと。びっくりです。

色々とお話させていただき、この模型を指差しながら、当時の裏話を語ってくださいました。

・レースの時、ヘッドライトカバーはビニールのシート貼られていたんだけど、それはヘッドライトカバーが傷つくのを防ぐため。でも夜までにリタイアしちゃったけど。

・フロントタイヤの上のスリットは、ダウンフォースを稼ぐために後から加工したもの。バックミラーのステーも後から作ったもの。

・ドライバーは右サイドからボディーに上がって乗り込むんだけど、ルマンの本番では踏んでいいところに足跡マークを描いていた。

・フロントのボンネットの黒いところは、ルマンのストレートのダウンフォースで凹んでしまうので、実は中に角材を入れて支えていた。

・リタイアした理由
6番車はガス欠。燃料は右の給油口から入れ、タンクの空気を左から出すようにしていた。満タンになったかは、左の方から燃料が噴き出したかで見ていた。でも実はそれでも満タンではなかったんですね〜。レース中は妙に燃費がいいなと思っていたけど、それは間違いだった。結局ガス欠でリタイアした。

7番車は調子が良くって、T.トリマーがガンガン飛ばし、一時的に5位を走ったが、オーバーヒートでエンジンブロー。え?その前にシルバーストンのレースに出たでしょう?って。あっちはルマンほどストレートスピードが出なかったから・・。

・キットで再現されているスタビライザー調整ワイヤーは、ルマンでは使っていないです。

・リアタイヤの上の、ボディーのとんがっている部分は良く折れたよ。

 

この話を聞けたのは、今回の展示会の一番の収穫だったかな。